夏休みの理科工作Part2 (その1) E-87 No162
09年8月6日(木)
0 ファラデー・モーター。
その後の発展をも含めて、前回の<夏休みの理科工作>に紹介した工作を再度、掲載します。
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アルミホイルを幅1cmで長さ15cmに切って導線として使います。片方の端を尖らして、ブラッシュ(接触手)にします。また、アルミは切れやすいので、両端以外の部分をセロテープで裏打ちしておきます。
2 100円ショップで小形の円筒形のネオジム磁石を買ってきて、鉄の小鍋に入れて湯で加熱しすると、磁石がケースから離れます。
この磁石は、10個組のものから2個組のものまでいろいろありますが、例えば3個セットのものを使ってみましょう。
3 長さ4cmの鉄釘の頭(平らな方)に、上記の磁石を1個つけて、尖った方を単3乾電池のプラス電極に釘の磁力でつけます。この釘・磁石を回転させようというのです。
回転する部分をローター(rotor 回転子)といいます。乾電池と導線部分は積極的には動かさないのでステイター(stator 固定子)と呼びます。
4 乾電池を逆さに保持し、負極にアルミホイルの導線のブラッシュでない端を、指で押さえつけます。セロテープで貼りつけてもよいでしょう。補強用のセロテープが貼ってある部分は電気伝導しないので、要注意です。
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乾電池を左手で鉛直に保持し、ローターを乾電池に吊したら、ブラッシュの部分を軽く磁石に触れると、ローターが回転します。
殆どショート回路なので、長い時間回転を続けさないようにします。
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回らないときには、ローターを軽く揺すってみましょう。それでも駄目なら…
乾電池−釘−磁石−ブラッシュ(導線)−乾電池 の回路が閉じているか?
ローターはゆるく吊り下げられているか?釘と乾電池の間の摩擦が大き過ぎないか?
釘は短かすぎないか?
磁石が強すぎないか? 磁石の向きを逆にしたらどうか?
釘が電極の横端についていないか? こういう状態では摩擦が大きい。
乾電池の電圧が十分か?
単1のアルカリ乾電池ではどうか?
電池が弱かったら、2本直列にして使用したらどうか(写真)?
この場合には、軽く火花が散ったり、接触部分が熱くなったりすることがあるが…。
蛇足
1 写真のような、いろいろな磁石を回してみましょう。
ケースに入っている磁石も、磁石の部分にブラッシュが触れれば、その状態で回転させられます。
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フェライト磁石はアルミホイルで包むと、表面が電気伝導性を持ちます。
3
磁石の下に別の釘を吊し、ローターが回り出したら、ブラッシュを下の釘に触れると回転が続きます。間に1円硬貨を挟んでみましょう。
4 磁石を逆にしてみましょう。 乾電池を逆にしてみましょう。
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この実験は、兵庫教育大学原体験教育研究会が、科学の祭典で発表されたものから学びました。