裏面 スイッチON 全体像2
交流用
理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 

使い捨てカメラを電源に その1    E-85  No160  09723()

 

1 使い捨てカメラは,高圧電源でキセノン放電管を発光させるように作られています. 乾電池1本で, 容量160μF, 耐圧330Vのキャパシターを充電して使っています.

  この装置を電源として使おうというのです.

  そのために, まず, カメラの電子回路の部分を取り出します. キャパシターが充電していることがあるので, 作業を始める前に, キャパターの電極を金属でショートさせておきます. キャパターに電気が溜まっていれば, バシッと音がして放電します. こうしておけば, もう安心です.

2 そこで次の加工をします.

  装置を裏返すと, スイッチ部分がみえます. 機種によって些か異なりますが, 二つの金属が対に並んでいるのでわかります. カメラはここを別の金属で繋いだり離したりして, スイッチを on,off させています.  ここをはんだでつないで, 装置をonの状態にしておきます.

 電源は単3乾電池1本です. 電池をセットするところに, スイッチつきの電池ボックスをつないで使うことにします.

3 これで, 直流300Vの電源として使えます. 電源スイッチを on にすると, ネオン球が点灯して大型のキャパシターが充電するのがわります.

  キャパシターから導線を引き出して電源として使えますが, キャパシターの容量が大きいので, 電撃を受けないように注意します. 

  放電させるときには, 全体像の中央右手に見える放電電極を(爪楊枝か何かで)つなぐと放電管が発光して, 容量が空になります.

  光の実験にも使えます.

4 交流電源として使う場合には, 更に加工します.

  整流用のダイオード(黒いもの)を除去しますが, これは電極を導線でつないでしまった方が簡単です. 交流用の写真では,赤い導線でショートさせています.

  次に, 充電用の大型キャパシターを切り離します.

  これで, 交流300Vとして使えます.

 

蛇足

1 使い捨てカメラは入手困難なことがありますので, 知り合いの店に頼んでおくとよいでしょう.

2 カメラのレンズ, プリズムなども光学実験に使えます.

3 電源を単3乾電池2本にし,ややパワーアップしても使えます.

4 この装置でLEDを点灯させるにはどうすればよいかを考えてみましょう.このままでは電圧が強すぎるし…,そこで…
 LEDを30個直列にして(電極の向きを同じにして)点灯させてみましたがOKでした.どちら向きにつないでも同じです.交流ですから.そこで,別の30個のLEDの組を,これに直列にして(合計60個で)つけてみました.つく場合とつなかない場合があります.さて,どうなっていたのでしょうか?
5 蛍光灯のチューブはどうでしょうか.色々遊んでみてください.

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石井信也