リーごまPart2
その4 E-82 No157 09年7月2日(木) |
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コイルの巻き数を少くするということになれば, 次にはコイルの直径を…ということになります.
磁石ゴマは<空芯コイル>の中で回す必要はないようですが, リードスイッチとコイルの位置の関係で,こまが良く回る場所が決まります.
それに, こまの回転の向きにも関係しそうです.
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どこででもこまが回せるように, 市販のアイスクリームについてくるプラスチックの匙を,
細く切って床(トコ)にしました. 図1
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0.6mmφで直径15mmの円形コイルを作りました. 20T, 10T,
6Tでも回ります. 図2
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フィルムケースを輪切りにして,1mmφのアルミ線を巻きました.
ケースの幅20mm, 35T(2重巻)でOK, ケースの幅10mm, 9TでOK. 電池を2本使うと幅7mm, 5TでOKでした. 図3
大きいリードスイッチは不都合でした. 小さいリードスイッチもよくありませんでした.
いつも使っているチューブの長さ13mmのものが好都合です.
5 半径rの円形電流では, それがコイルの円内に作る磁束場の強さは k・2rπ に比例するので, 磁束場の面密度は k・2rπ/πr^2=2k/r となり, rに反比例することがわかります. つまり, 円は小さいほうが良いということになります. r^2はrの2乗の意味です.
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長さ一定の導線では, 半径を小さくすると,
上述のことから磁束場の面密度が大きくなるだけでなく, 巻数も多くなるので, 効率が良くなるのでしょう.
実際, 直径15mmで10Tのコイルでは十分回りますが,
これを延ばして一つの円形にしたのでは回りません.
蛇足
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上の4で述べたコイルの磁束密度は<1乗2乗則>ということになりそうです. 1次元の電流が作る磁場が, 2次元の面積に広がるからです. 大きくなる程弱くなります.
これは以前述べた<2乗3乗則>の例に似ています.
<2乗3乗則>では大きくなる程強くなります. 体重の大きい人は, 熱容量が長さ(身長)の3乗に比例するのに,
皮膚からの放熱は表面積の2乗に比例するので,
寒さに強くなるというようなものです.
これに似た現象はいろいろなところで見当たります.
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フィルムケースに, 0.4mmφを30回巻いて,
この中にリードスイッチを貼りつけ, 小さいスプーンを使って,
この中でこまを回しました. 30T, 20TではOKですが, 10Tでは駄目でした.
図4
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石井信也 |
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