理科実験を楽しむ会

リーごまPart2  その4  E-82   No157           0972()

 

1 コイルの巻き数を少くするということになれば, 次にはコイルの直径を…ということになります.

  磁石ゴマは<空芯コイル>の中で回す必要はないようですが, リードスイッチとコイルの位置の関係で,こまが良く回る場所が決まります.

  それに, こまの回転の向きにも関係しそうです.

2 どこででもこまが回せるように, 市販のアイスクリームについてくるプラスチックの匙を, 細く切って床(トコ)にしました. 1

3 0.6mmφで直径15mmの円形コイルを作りました. 20T, 10T, 6Tでも回ります. 2

4 フィルムケースを輪切りにして,1mmφのアルミ線を巻きました.

  ケースの幅20mm, 35T(2重巻)OK,  ケースの幅10mm, 9TOK. 電池を2本使うと幅7mm, 5TOKでした. 3

  大きいリードスイッチは不都合でした. 小さいリードスイッチもよくありませんでした. いつも使っているチューブの長さ13mmのものが好都合です.  

5 半径rの円形電流では, それがコイルの円内に作る磁束場の強さは k・2rπ に比例するので, 磁束場の面密度は   k・2rπ/πr^22k/r となり, rに反比例することがわかります. つまり, 円は小さいほうが良いということになります. r^2はrの2乗の意味です.

6 長さ一定の導線では, 半径を小さくすると, 上述のことから磁束場の面密度が大きくなるだけでなく, 巻数も多くなるので, 効率が良くなるのでしょう.

  実際, 直径15mm10Tのコイルでは十分回りますが, これを延ばして一つの円形にしたのでは回りません.

 

蛇足

1 上の4で述べたコイルの磁束密度は<12乗則>ということになりそうです. 1次元の電流が作る磁場が, 2次元の面積に広がるからです. 大きくなる程弱くなります.

  これは以前述べた<23乗則>の例に似ています. 23乗則>では大きくなる程強くなります. 体重の大きい人は, 熱容量が長さ(身長)3乗に比例するのに, 皮膚からの放熱は表面積の2乗に比例するので, 寒さに強くなるというようなものです.

  これに似た現象はいろいろなところで見当たります.

2 フィルムケースに, 0.4mmφを30回巻いて, この中にリードスイッチを貼りつけ, 小さいスプーンを使って, この中でこまを回しました. 30T, 20TではOKですが, 10Tでは駄目でした. 4

3 巻き数を多くしたり、トランスを使ったりすると、こまを回すことでネオン球を点灯させることができます。
 

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石井信也
スプーンの床 巻き数の少ないコイル
小さいコイル2 フィルムケースのリーごま
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