ボルト・ナットと磁石 | 電磁石が電源に |
リーごまPart2
その2
E-80 No155 09年6月18日(木)
1 電磁石は, 長さ20〜30mmのボルト・ナット(ステンレスでないもの)に0.2〜0.4mmφのエナメル線(被覆線)を150〜200回程度巻いたものを使います.
ナットをボルトの端に,瞬間接着剤で固定し,両面接着テープを貼ってからエナメル線を巻くと,はずれなくて容易に巻けます.
エナメル線を巻き終わったら, 両端にLEDをはんだづけします.
LEDの向きが逆の場合には, 後で乾電池の向きを替えます.
2 磁石の磁性が効くように, リードスイッチは電磁石の上に両面テープで貼りつけられるようにしておきます.
3 こまにする磁石の磁性は上下(表裏)で強さが異なる(というより, 裏面が着磁されていない)ものがあります.
磁石の表面に直径2mmほどの円印のついている方を上にしてこまを作ります.
この日の実験で, 一人の子のこまが回りませんでした. 磁石が裏向きだったのです. 他の子どもたちが使った磁石は, 裏向きでも回ったのですが…!
蛇足
1
予備実験で, LEDは乾電池1本では点灯せず,
順向き(LEDのプラス極を乾電池のプラスの極につなぐ)では点灯しないことを確かめました.
その両方が, 同時に逆にはたらくと, 点灯するのはどうしてか, という疑問が出ます.
LEDが乾電池1本で点灯するのは,
コイルの誘導電流で作動するからです.
2
磁石には右手から左手に電流が流れていました. これが切れると, もとの電流を流し続けるような傾向が(一種の慣性)が現れます.
これは,
コイルに流れていた電流による磁場のエネルギーが形を換え,電流として発現するからです.
これは電磁石が電源になるので, 写真で電磁石の左手がプラス極になります. 従って, LEDの向きも変えなければならないのです.
配線で, プラス側には赤の, マイナス側には黒のコードを使っていますが, LEDのコードだけは赤黒が逆になっています.
3 コイルの巻き数を多くすると, こまを回すことでネオン球が点灯します(LEDの変わりにネオン球を入れる). つまり, この時その起電力は50〜60Vになっていると思われます.
4 この実験では, コイルの巻き方の向きには関係ありません(これ重要!).
5 最後に,この実験講座の参加者の感想の一部をのせておきます.
@
わかりやすいせつめいで, 工作のコツなどもおしえていただきとてもためになりました. 今日は本当にありがとうございました.(小5)
A
はじめてのハンダづけが楽しかったです. こまがずっと加速して回るのにとてもおどろきました.(小6)
B
はんだごてが少々難しかった. リードスイッチごまの遊びは,非常におもしろかった. リードスイッチの仕組みがよくわかった.(中1)
C
最初はよくわからなかったケドやっているうちにだんだんわかってきました.
むずかしかったけどたのしかったです. (中2)
D こまが回るとLEDがついて, その力でこまが回り続けるという, 見ていてとても楽しいものができて参加してよかったと思います.
(保護者)
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石井信也 |