電子メロデー(その1)
E-73 No146 09年4月16日(木)
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単3乾電池1本で作動するタイマーの<電子メロデー>を,直流電源のチェッカーとして使ってみようというのです.
2
タイマーの部分と,電源のボタン電池を取り外します.
0.4mmφのエナメル線を, 直径60mmで250回巻いたコイルにして, 整流子としてのLEDをつなぎますが, 正負の向きに注意します. コイル側がLEDのプラスです。コイルの上で, ネオジム磁石のブンブンごまを回すと,
交流が発生し,これが整流されて,メロデーが音になりますが,
断続してしまうので曲にはなりません.
3
そこで電荷をためるために,数千μFのキャパシターを,コイルの端子の近くに,並列につないでおきます.
容量によって, 1曲の演奏が終わる前に, パワーが不足してしまうような場合には, キャパシターを並列に繋ぎ足します.
4 ここで, 整流用にLED(発光ダイオードはダイオードなのです)を使っていますが,これの長所は発電しているときにはLEDが点灯することです.
しかし, 点灯していても,
キャパシターを正しく充電しているかどかはわかりません. それは,
LEDを逆につないでも点灯するからです.
5 整流子として, 種々のダイオードを使って見ましょう.
例えば, トランジスタもダブルのダイオードなので,
3本の端子の内の適当な2本を,向きを考慮して使えば整流できます.
蛇足
1 壊れたラヂオやテレヴィからダイオード(LEDも)やトランジスタを取り出しておきましょう.
2
トランジスタのフェイスを手前にし,脚を下に向けたとき, 3本の脚の右から左へ, エミッター(E), コレクター(C), ベース(B)となります.
下の表の○印のタイプが使えます.
例えば, E→B
の場合についていえば, 2SAではLEDは点灯しない(×)が, 2SCの場合には点灯する(○), という意味です.
矢印の先の電極(この例ではベースB)を, 本体のプラスの電極につなぐのです.
トランジスターの写真の赤の矢印を参考にしてください.
2SA E→B E→C B→E B→C C→E C→B
× × ○ × ○ ○
2SC E→B E→C B→E B→C C→E
C→B
○ ○ × ○ × ×
4
キャパシターに電気が残っている間に, メロデーが終わった場合には, 装置に黒いものを被せから取り去る(CdSが作動する)とか,
回路を開いてから閉じる(クリップを外して繋ぐ)とかするとメロデーが鳴ります.
5 2SBは2SAと同じで, 2SDは2SCと同じですが,
メーカーや機種によって,異なる場合があります.ナンバーには関係ありません.
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石井信也 |
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