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  リードスイッチごま(その6)   E-70    No143     09年3月26日(木)
 
1 その後のリードスイッチごまです。
   力関係が見えるように、ローターの磁石、及び電磁石の磁極を、Nは赤く、Sは青く塗ってあります。
 写真1では、ローターの磁石の外側は同極のNNですが、写真2では、異極のNSになっています。両者とも回転します。
 後者の磁極の配置は、左右NSの磁石ごまと同じです。
2 このNS型が回転するときの動作を詳しく書いてみます。
 電磁石の磁極は変わりません。電磁石の先は、電流が流れるとN極に帯磁するので、赤く塗ってあります。
 ローターの磁石の磁極はNとSなので、電磁石のN極からこれにはたらく力は、反発になったり吸引になったりするする筈です。これでは、ローターは回り続ける筈はありません。ところが、これが回るので、その説明です。
3 電磁石をリードスイッチのすぐ手前にセットしてから、ローターをゆっくり回してみました。この状態でローターは回転し続けます。
 観察の結果を次のように解釈してみました。
(1)ローターのN極(赤)が回って来ると、 その磁極は電磁石の<鉄芯>に引かれて弱く加速します(これがキーポイントです!)。電磁石を過ぎるとリードスイッチがONになり、ローターのN極は、電磁石のN極に反発されて加速します。
 リードスイッチが切れるとき、誘導電圧でLEDが点灯します。
(1’)リードスイッチONの音にやや遅れて、LEDが光るように感じられます。
(2)ローターのS極(青)の場合には、リードスイッチONの後では、引力がはたらいてローターにブレイキがかかります。
 誘導電圧は逆にかかるので、LEDは点灯しません。
(2’)また、磁石間の力は接線方向だけではなく、直径の方向にもはたらくので、ローターの軸は軸受けの穴(プラカップの中央)の縁に当たって、コツコツと音がしています。
(2’’)ローターの磁石の赤は加速的に、青は減速的に力を受けるので、回転の音は、 ターッタ、ターッタ、…と、等間隔ではないようです。
 
蛇足
1 はじめには、この永久ごまを、<リードスイッチごま>と呼んでいましたが、ローターをいろいろに変えて遊んでいるうちに、モーターとしても機能するのがわかったので、その後、これを<リードスイッチ・モーター>と呼ぶことにしました。
2 球状の磁石はローターになります。写真4
 10個100円の磁石の4個を繋いで、中央に真鍮の棒を通してフィルムケースで回すと、モーター風になります。写真5
工夫すれば、いろいろな磁石がローターとなります。
3 日本物理学会主催の<科学実験講座>が、5月30日(日)に、上野の科学博物館で行われます。この会で子どもたちに、この工作をさせる予定です。
4 その後、複数の人から、リードスイッチごまに関してメールを頂戴しています。
 
 

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