電束電流(その9)    E-59       No132              0918()

 

1 キャパシターの電気量を変えて, 電束電流でLEDを点灯させる実験を積み重ねてきました.

  充電したキャパシターの電極に,交互に指を触れると, 電荷の一部が逃げることで, 極板間に電束電流が流れます.

  充電したキャパシターの電極に, 手のひらを近づけたり遠ざけたりすると, 静電誘導で電極の電気量が変わって,極板間に電束電流が流れます.

 静電気が溜まっている物質は,キャパシターの電板の片面と考えてもよさそうです.そこから電束が出ているのですから。

2 そこで, ガッチャン容器に凧糸をつけてブンブンごまにしてみました. これをティッシュで摩擦してから, コイルの上で回すとLEDが点灯します.

  このブンブンごまは電荷が変化する片面のキャパシターと考えられます. そこから「生えている」電束が走るのだから電流ですよネ。

3 キャパシターの電極の符号を変えるように, 充電装置に切り替えスイッチをとりつけました. ただし, 出来合いの切り替えスイッチ(右上,ここでは使っていない))では, 高圧のためにショートしてしまったり, 指に電撃が来りして使いものにならなかったので, 高圧でも使えるような切り替えスイッチ(右下)を作って実験しました. 快調です.

4 電極の電荷の符号を変えるということになれば, 高圧の交流を使えばよいことになります. それで, 使い捨てカメラの交流電源を使ってみました(下の左半分は直流電源、右半分が交流電源). LEDは明々とつきましたが…

 

蛇足

1 実験の2には問題があります.

  3段アンプは敏感なので, 近くで静電気の変化があると, コイルなどがなくてもLEDが点灯することがあるのです. アンプは遠く離して実験したいものです.

2 実験の4にも問題があります.

  高周波による電場の変化は, 短い距離であれば,空間を通して伝わるようです. 発振器の導線をキャパシターにつながない(導線が離れている)でも, LEDが点灯することがあります. このためにも, アンプは離して実験したいものです.

  また, 3段アンプ本体に,ラミネートされた袋(ここではカリントウの袋)を被せてみたりしましたが, この辺のことについては, まだまだ研究の余地があります.


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