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石井信也
理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 

電束電流(その8)    E-58       No131  0911()

 

1 実験装置は徐々に簡素化され, 「本質化」されるものです.

2 直径8cmのペーパーリングに, 0.2mmφのエナメル線を1500回巻き, ダイオードを介して3段アンプにつなぎます.

  トレイの上に置いたこのコイルの中に, 直径6cmの銅板を置きます. 両者が接触しないようにします.これで装置はできあがりです.

3 3段アンプの出力をコイルにつなぐとき, 正逆に注意します. バイアス電源は切っておきます.

4 ここから実験です.     

(1) 小型のキャパシター(50pF, 6kV)を充電して, その電極の一方を, 一瞬, 銅板に触れて充電させると, LEDが光ります. 引き続いて, 銅板に指を触れて放電させると, また光ります.

  銅板はキャパシターの一方の電極で, 他方の電極はアースになっています. これから出る電束が変化するのです.

(2) 10cm×10cm程度のプラシートに,手の平を触れて, その静電気を逃がしておきます.

 銅板を充電した状態で, これにプラシートを被せ, 手で持った空き缶をその上に近づけたり離したりすると, LEDが光ります.

  プラシートの端から銅板に指を触れると, 空き缶を操作してもLEDは光りません.

(3) 銅板の代わりに, ティッシュで擦った発泡スチロールで実験します. アクリルでも実験します. (写真)

 

蛇足

1 電束電流用の銅板は,接着剤つきの銅のシートかアルミのシートをまるく切ってトレイに貼りつけても結構です.   

2 3段アンプのバイアス回路は使いません.

3 上述4(3)でアクリルはまるくきれないので, 方形のものを使いました.

4 空き缶の代わりに手の平でも同じことです.

5 高圧電源としては, このHPの静電気の項を参考にします.発電棒,電気盆,玉振り発電機などが使えます.

 使い捨てカメラの電源は300V程度なので, 電圧が低くて使えません.

静電気による電束電流