光のエネルギー 石井さんの発表
発光ダイオードは電気エネルギーを光のエネルギーに変えるが、光を当てると、逆に光のエネルギーを電気エネルギーに変えて太陽電池のような働きをする。これを石井さんお得意の3段アンプで確かめた。さらに、普通のダイオードも何らかの形で光と相互作用をするのではないかと思った石井さんは、透明なツェナーダイオードに光をあてると、やはり発電していることがわかった。半透明なシリコンダイオードでも同様だ。
では、というので、金属ケースのダイオードに穴をあけて光を当てるとこれも発電した。とすれば、<ダブルのダイオード>であるトランジスターも同様であるに違いない。写真のようにパワートランジスターの金属のケースを壊して光と当てると、予想通り起電力の発生が確かめられた。赤外線でも作動した。黒いプラスチックでモールドされている普通のトランジスターも、外装を丁寧に壊して光を当てると、3段アンプのLEDが点灯する。黒いモールドは光雑音を防ぐためだったのだ。金属ケースも放熱と遮光を兼ねている。
次の実験には3個のLEDが使われている。入力の発電器としてのLED1、これに光を当てる光源としてのLED2、チェッカーとしてのアンプのLED3(赤)だ。赤のLED1が電灯の白色光(LED2相当)に感応して発電し、アンプで増幅されてLED3が点灯する、といのが上の実験だった。
ところが、青のLED1を使うと、赤いLED2の光では、LED3は光らない。エネルギーの小さい赤の光では、エネルギーの大きな青のLEDを発電させられないのだ。エネルギーギャップの大きさが光の色と関係していることを端的に示す実験だ。LED2の代わりに、TVのリモートセンサーの赤外線を使っても、強い光の代表と思われる赤のレーザー光を当てても駄目。緑のLED1でも同様だった。光子のエネルギーは光の強さではなく色(振動数)によって決まるのである。
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石井信也 |