理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 

  遊ぶPart2 (その2) M-36 No102 08年6月12日(木)

(0) テントウ虫
(1) 外径18mmの塩ビのパイプを50cm(以上)に切り、これに合うゴム栓を2個用意する。
発泡スチロールをこのパイプの入るほどの断面で、 長さ10〜20cmに切り、 浮子(ウキ)にする。
10個100円のネオジム磁石をダイソーで買ってきて、 湯で熱してケースから取り出す
浮子の中央にあけた穴に磁石を3個はめて、 絶縁テープでおさえる。
パイプに水と浮子を入れてゴム栓で蓋をし、 絶縁テープでおさえる。 この装置をステイターと呼ぶことにする。
(2) ステイターを立てて、 浮子の磁石の位置(マジックで印をつけておく)にゼムクリップを「貼り」 つけ、 ステイターを逆立ちさせると、 ゼムクリップが登って行く。 登り終 わったら、 ステイターを逆に立てると、 また、 登って行く。
ゼムクリップにテントウムシの絵を貼りつけてみよう。 テントウムシがいつでも上を向いて登るように工夫しよう。
テントウムシのように、 登るものをクライマーと呼ぶことにする。
(3) 缶コーヒーのスチール容器を小さく切ったものや、 スチールウールを丸めたものなどもクライマーになる。 クライマーはスチールでも磁石(小さくて弱いもの)でもよい。

蛇足

[1] この遊びを<科学の祭典>で子どもたちに作らせて遊ばせたが、 好評であった。
[2] いろいろなクライマーを探してみよう。
(a) 細いスチールの針金を長さ5〜6cmに切って、 真っすぐにする。 磁石の位置にこの針金をつけて、ステイターを斜めにすると針金は回転しながら登っていく。 針金に小さい紙切れやスパンコールなどを挿し ておくと面白い。
(b) コーヒー缶を辺1cmの正方形に切って大きめのアルミホイルを被せてクライマーにする(写真)。 アルミホイルは軽いので、 かなりの嵩のものでも登る。
(c) コーヒー缶を 5mm×8mm に切ったものは、 面で貼りつくのではなく辺で立って登る。
[3] この実験は、群馬の宇敷輝男さんに協力して貰った。宇敷さんの<回転登り虫くん>が、このHPの仲間のページに掲載されている。
[4] クライマーがステイターを回りながら登る装置を、千葉の大村吉郎さんに見せてもらう。
浮子に斜めに切り込みを入れ、水の流れによって浮子に回転を与えるというもので、
ネオジム磁石を1〜2個使い、 クライマーとしては2mmボルトのワッシャー(切れ込みのあるものは不可)を使ってある。
磁石の個数、 浮子の大きさ、 クライマーの質量・形・摩擦係数などがマッチングすると、 クライマーはステイターを回りながら登っていく。 甲虫の名を借りて<キマワリくん>と呼ぶのはどうだろうか。
[5] テントウ虫の記録は、 戸田盛和著<おもちゃの科学(2)>(日本評論社)に掲載されている。   

テントウムシ キマワリ用 クライマー色々 チョウ?
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石井信也