理科実験を楽しむ会
けん玉公認球(その1) <けん玉>丸石照機著(その2)
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 
遊ぶPart2(その1) M-35 No101 08年6月5日(木)

(0) けん玉

(1) TVチャンピオン(12Ch)の<けん玉王選手権>(08/5/29)を見た。
けん玉を手から離して演じたり、高尾山の麓から山頂まで<もしかめ>を続けたり(途中、ケーブルカーを使った)、 10mの高さの<とめけん>にトライしたりなど、 大技の連続だった。
優勝した重木洋さんは<もしかめ>8時間連続記録の保持者だという。
(2) この大会に、技の解説と審判で出演した丸石照機さんと、 最近、 けん玉の力学について話し合う機会があった。
(3) けん玉は動力学的に面白い遊びであって、 糸から玉に与える力積と玉の運動量変化、 重力場における玉の(時には、けんの)放物運動、 糸が玉に与えるトルクと玉の回転運動、 穴の方向・向きなどなど…。
(4) けん先に玉を入れる基本的な方法には<とめけん>と<ふりけん>がある。
 前者は玉を直線的に引き上げる方法で、玉の穴は鉛直下向きを保っている。これを安定させるために、初心者は玉に回転を与えたりする。
 後者は玉に円運動をさせながら持ち上げる方法で、玉の穴の方向を、 けん先の方向に変えるには、球が半回公転する間に、 1回自転させなければならない。そのために、球に及ぼす糸の張力を、球の重心を外して、 もっと下向きにはたらかせる必要がある。このようにして、糸は玉にトルクを及ぼして、穴の方向・向きを変えるのだ。    
(5) 玉が放物運動の頂点を過ぎたばかりの速度が小さい時に、相対速度を0の状態にした、けん先や皿で玉を受けるのが、最も受けやすように思われる。 そのために初心者は、手だけでなく腰も一緒に運動させて、速度のコントロールをすることになるのだろう。


蛇足

[1] <もしかめ>は、♪ モシモシカメヨカメサンヨ ♪ と歌に合わせながら、 球を大皿・中皿・大皿・中皿…と連続して乗せる技。
[2] 丸石さんは千葉県高等学校の元理科教諭で、 けん玉道8段の所有者。

今回、 日本けん玉協会の公認球と、 <けん玉>という著作を頂戴した。 
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石井信也