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バットの重心(その1) |
バットの重心(その2) |
平行力の合力 |
力のつり合い(その1) M-30 No96 08年 5月1日(木)
(0) バットの重心
(1) 木のバットを、 両手のヒトサシユビで水平に支えて、 両指を互いに近づけると、1点になるまで近づきます。その点がバットの重心です。 小さい印をつけておきます。
(2) バットの3倍程の長さの糸の両端に輪を作っておきます。 バットの両端に画鋲を刺して、 たこ糸の輪をこれにかけます。糸の一部を指で支えて、
バットを吊り下げると、指がどこに来ても、 バットの重心は指の真下に来ます。 おもりを結んだ別の糸を、 この指で持つと、 糸は重心を通ります。写真では、指で支える代わりに、釘に吊してあります。
(3) 重心の位置を通るように錘をつけた糸を提げておきます。重力の方向をはっきりさせるためです。
実験(2)の糸を真ん中から切って、 1本づつを両手で持ちます。 糸の角度をいろいろに変えてみましょう。
3本の糸の延長が1点に会しているのを確かめましょう。
蛇足
[1] 3本の糸が平行になったと見える時でも、 遠い所で、 3本の糸の延長線は1点で交わっていると考えるのがよいでしょう。
平行だから交わることはない、 などと、 定義に束縛されない方がよいでしょう。
[2] 糸が平行の場合の話です。 バットの両端にそれぞれ短い糸をつけて、 両側から同じ力で引きます。 この2力はつり合っているので、バットには力を加えなかったのと同じことになります。
だから、 初めの3力(糸の2力と重力)の合力は、 この5力の合力と同じことなります。
バットの右端に加わっている糸による2力の合力は、 バットを斜め右上に引いています。
バットの左端に加わっている糸による2力の合力は、 バットを斜め左上に引いています。
これら2力と重力の作用線は1点に会しています。
[3] 3つの作用線が1点に会した点で、 3力の合力を求めると0になります。
[4] 糸の張力の作用線は糸の中にあるか、 糸の延長上にあります。
糸には圧力ははたらきません。