理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 
放射線測定(その2) R-2 No95 08年4月24日(木)

(1) ガイガー計数管の筒としてはフィルムケースが使えます。

陽極は前述のものと同じように作りますが、陰極としては、 陽極と同じ素線を1本、 筒にあけた小穴から数センチほど筒の中に入れて、 筒の内面に這わせ、 その上から円筒形に丸めた紙で覆って筒の内面をカバーします。この紙が陰極になります。

(2) 両極にゼムクリップをはんだづけし、 コンデンサーでつなぎます。

(3) 操作は、 前回と同じです。

(4) 充電には使い捨てカメラで作った、 10段のCWの装置(静電気(その7) No31、電束電流(その4) No74 参照)が使えます。 これでコンデンサーを充電しますが、 片方の電極には、 細長く切ったカーボン紙(例えば、 ファックス原紙の裏紙)を抵抗として行うとよいでしょう。 放射線の音を聞きながら充電するのは、 発電棒の場合と同じです。

(5) コンデンサーの陽極を、 3段アンプの入力端子の正のクリップにつないでおいて、 計数管を作動させると、カウントの音と同時にアンプのLEDが点灯します。

蛇足

[1] 高速道路のサービス・ステイションにはお茶のサービスがあります。 この紙のコップが使えます。 ただし、 底の部分を切り取って、 そこに大きさの合ったプラコップの底を 嵌めることで、紙コップの陰極から陽極を絶縁します。

[2] 人形峠の鉱石、 人形石(CaU(PO4)2・1〜2H2O)は科教協岡山大会の折、 地元の友人から貰ったものを使っています。

マトリョーシカ風に、大きさの異なる幾つかの金属の缶に入れて保存しています。放射線が外にでないようにという配慮ですが…

[3] (4)の方法を併用すると、 音と光が同時に作動するので、 強い印象が得られます。
と同時に、 盲学校の生徒さんにも、 聾学校の生徒さんにも、 実験材料として使うことができます。

[4] ブタンガス(C4H10)の分子量は58なので、この代わりに分子量44のドライアイス(CO2)を使ってみましたが、 OKのようです。 空気の平均分子量29*に比べると、 やや大きめで、 使える のではないかと思っています。

(*1/4・O2+3/4・N2=1/4・32+3/4・28=29)

ドライアイスはスーパーでアイスキャンデーを買うとついてきます。

[5] 分類記号のRは、 その他(rest)のRですが、 放射線(Radiation)のRとしても結構です。

[6] この教材は千葉の三門正吾さんに教えていただきました。

測定器色々(その2) 放射線をLEDで見る 放射能の保存(その2)
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石井信也