理科実験を楽しむ会
もっぱら ものから まなぶ石井信也と赤城の仲間たち 
コイル2本100W コード9巻100W 電流電源装置

 電流電源(その1)    E-43  No89  08313()

 

(1) 磁石ごまを回そうと思っても、 スライダックがないため不可能な場合があります。 このような時にはどうしたらよいでしょう。 

(2) 家庭電源は100Vなので、 100Wの白熱電球には1Aの電流が流れます。  

  そこで…、 ダイソーでコンセントとソケットがついた配線コードを100円で買ってきます。 片方のコードを途中で切って、 切った導線の端にミノムシクリップをはんだづけします。 これに、 直径が10cm、 巻数十数回のコイルを挟んで使います。

  ソケットに100Wの白熱電灯をつけるとコードには1Aの電流が流れるので、 50Tのコイルには50Aの電流が流れたことになります。 この程度なら磁石を回すのに十分な交流磁場ができます。      

(4) ソケットで白熱電灯を点灯させる場合には、 ソケット・アダプター(ホームセンターで400円弱)を使うとよいでしょう。

(5) 写真は

  電流電源装置

  導線そのものを途中で9回巻いて、 100Wの白熱電灯で磁石ごまを回したもの、  

  太さ1mmのアルミ線を2巻繋ぎ、 100Wの白熱電灯でラグビー型磁石を回したもの、 です。

 

蛇足

[1] 工作用のアルミ線(商品名:アルミ自在ワイヤー)100円ショップで買えます。  アルミ線はほぼ直径12cmに巻いてあって、その太さと長さと巻数はおよそ下の通りです。     

   太さ   [mm]      3       2.5        2         1.5          1

   長さ   [m]       2.1     3.0       4.7        8.3         18.8

   巻き数 [T()]   7        9        14         24           62

[2] 関係する諸概念は

  仕事率P[W]、 電圧V[V]、 電流I[A]   PV×I

  仕事W[J]、 電気量Q[C]、 時間t[s]   WV×Q    W/tV×Q/tV×IP

ちなみに P:PowerW:WorkJ:JouleI:Intensity of electricityC:CoulombQ:Quantity of electricity

[3] 電源を使用するときには、 使用する電圧はいくらかということで選びます。 いうなれば、 電圧で電源を選んでいます。 ここでは、 いくらの電流を使いたいかということで、 出力の決まった負荷、 つまり、 電流を選んでいるので、 <電流電源>という呼び名にしてみました。この用語はここだけのものです。 


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石井信也