理科実験を楽しむ会

帰還回路(その6) 0-5  No81 08117()

 

(1)  前回の実験で気がついたことですが、 このような実験では、 みんな赤色LEDを使用していました。 また、 これを発電器として使用するとき、 これに当てる光は、 太陽光や電灯の光などの白色光でした。 

(2) そこで、 赤の他に、 黄、 緑、 青などのLEDを、フィルムケースに封入して使用しました。 また、 以後、光源として使うLEDをLED0(ゼロ)と書くことにします。 LED2(帰還回路(その5)参照)は赤色で固定し、 変えません。

(3) LED0(光源)を緑、 LED1(入力、 発電)を赤とすると、 3段アンプのLED2(出力、発電確認)は点灯します。 しかし、 逆に、 LED0を赤、 LED1を緑とすると、 LED2は点灯しません。

(4) LED0、 LED1を同じ色(例えば両方と赤、 或いは、両方とも緑)としてもLED2は点灯します。

(5) 色の異なる2本のLEDの負の極同士をはんだづけしたものを、LED1として使用し、これに白色光を当てると、繋ぐ向きによって、LED2が灯いたり消えたりします。この実験では、アンプのバイアス電圧を使用します。

(6) 紫外線発光ダイオードをLED1として黒のフィルムケースに収め、 LED0の代わりに太陽光をこれに当てるとLED2が点灯しますが、 フィルムケースをサングラスに覆うとLED2は消えます。

  日焼け止めクームをガラスに塗って使ってみたいものです。 

 

蛇足

[1] 原理的には、  エネルギーの低い色のLEDでは、 エネルギーの高い色のLEDを発電させられません。 つまり、  赤<黄<緑<青 の左手のLEDでは、 右手のLEDを発電できないのです。 

  上の(4)の実験のように、 同色のものではOKです。

  ただし、 実験でははっきりしない例がありました。 そのようなときには、 LEDの色を回折格子で見ると、 その色の成分がわかり、 色の分布がかなり幅広いということがわかります。 単色(に近い)LEDを使用したいときには、 秋葉原でそれ相当のものを購入します。 

[2] 紫外線LEDは秋葉原の秋月で、10個1000円でした。 赤外線LEDは安価ですが、 赤外線光源としてはTVなどのリモコンが使えます。

[3] 強い光というと、 レーザー光を思い浮かべますが、 赤のレーザー光といえども、 緑のLED1を発電させられません。

  大量の50度の水でも、 少量の100度の水を作れないのと同じです。

[4] 何色かのLEDが組み合わされたライトが100円ショップで手に入ります。  このライトをLED0として、フィルムケースに入れた緑のLED1を照らすと、 LED2が灯いたり、 消えたりします。

[5] この項目の実験は、直接には、帰還回路に関係がないのですが、この後の実験に関係するので、記録しました。


理科実験についてのお問い合わせ等はメール・掲示板にてお願いいたします。
shinya@aqua.dti2.ne.jp.
掲示板
石井信也
青と赤その2 青と赤その1
サングラス効果 紫外線LEDで