静電気の変化も電流? | 電極の片方を触る | 放電叉 |
容量の放電による電束電流 | 「相互誘導」 |
電束電流(その5) E-34 No75 2007年12月6日(木)
(1) 使い捨てカメラの蓄電用コンデンサー(150μF)を取り出して、プラコップに封じ込め、
コップの上下に貼りつけた銅箔の電極につなぎました。
(2) 直径70mmのペーパーリング(カードリングとも云う)4本を重ねた「鉄芯」に、 0.1mmφ,
2000Tの空芯のコイルをさして、 リングをコップに填めこんでみました。 コイルは3段アンプに繋ぎます。
(3) このコンデンサーをカメラの装置で充電してから、
コンデンサーの電極(見えにくいが写真のコップの横に出ている)を交互に指で触って*徐々に放電させるとLEDが点灯します。
(4) 実験してみると、
この装置の銅箔の電極の有無は関係がなさそうなので、 カメラのコンデンサーに0.1mmφ, 2000Tの(1000Tを捻って二巻きにしてある)小さいコイルを、直に填めこんでみました。
コンデンサーを充電した後の操作と結果は、 上の(3)と同じです。
蛇足
[1] このシリーズ実験は、
コンデンサーの充放電による電束の変化は電流と同じ意味を持つという、電束電流を確かめるためのものです。 とすると、 電流(i)、 電束電流(dD/dt)、 電場の変化(dE/dt→rotB)、 電荷の移動(qv)、
はみな同じ意味を持っていることがわかります。そこで、 次の諸実験をしてみました。
[2]
4本重ねたペーパーリングを鉄芯とした多数巻のコイルをプラコップにはめ、
カップにコーヒー缶を立てて、 擦ったポリプロピレンのストローを出し入れして電荷(q)を変化させ(dq/dt)てみました。 これでLEDが点灯しますが、 (qv)によるものかどうかは分かりません。 静電誘導の結果であるかもしれません。
[3] プラコップの中央に導線を立てて、 これに電流を断続して流してもLEDが点灯しました。 直線の導線とコイルが相互誘導する
のかもれません。 そこで、
配線用のダブルの導線の片方を3段アンプの入力端子につなぎ、 他方に電池の電流を断続させると、LEDが点灯しました。 相互誘導するのです。
[4] 3段アンプの入力端子を繋がないで離しておきます。 6Vの電池を使って、ショート回路で電流を断続させても、 また、コンデンサーを充放電させても、LEDは点灯しませんでしたが、 コイルを介して回路を断続させると、LEDが点灯します。 この時、 パチッという弱い放電音が聞こえます。 自己誘導による電波発振で、 3段アンプが作動してLEDが点灯した模様です。
このように、いろいろな要素が考えられるので、”安易に結論を出さないように”、と自分に言い聞かせています。
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石井信也 |