理科実験を楽しむ会

電束電流(その1)   E-30  No71      07118()

 

(1) 15cmの正方形のアルミホイル(接着剤つき)をトレイに貼って半コンデンサーC2にします。 安定性を持たせるために、 これを更に木の板に貼りつけますが、 これはアースを兼ねた、 もう一つの電極(地球)の役割を果たしています。 

(2) 秋葉原で買ってきた除塵機のパーツだと云う高圧装置(300)は、006P2個使うと数千ボルトの電圧が得られます。このプラス電極を半コンデンサーにつなぎ、マイナス電極はアースしておきます。   

(3) 直径4cmの鉄製のペーパーリングに0.2mmφのエナメル線を1000回巻き、 2個の高圧ダイオードで整流して、 4μFの小型のコンデンサーC3につなぎます。 そして、 この全体をブンブンごまにします。

(4) このブンブンごまを(1)の電場で20回ほど回したら、 高圧装置の電源を切ります。 充電したコンデンサーC3の電極を、 3段アンプの入力につなぐ(向きに注意を)LEDが点灯します。  

(5) ちなみに、 このブンブンごまは、 磁石の上で回してもコンデンサーC3は充電しません。

 

蛇足

[1] 前に作った電束電流の装置(回路(その2) No49)は、 高圧の交流電源を使用したので、 3段アンプが高周波を受信してしまう不具合があったので、今回のものは直流電源で作り直したのです。

[2] コイルの電圧を直に3段アンプに繋げるように、 導線をブンブンごまのたこ糸に絡ませてみましたが、エナメル線が細いと切れてしまうし、 太いとブンブンごまが回りません。 そこで、 導線を引き出すのを止めにして、 コンデンサーC3を取りつけたという次第です。

[3] LEDの点灯時間を長くしようと、 放電回路に高抵抗を入れてみましたが、 あまり変わリませんでした。 C3の容量を大きくするのがよいようです。 

[4] コンデンサーC2の電束場Dは一定ですが、 鉄のリングがこれを横切るので、 ∂D/tが変化して rotH を発生するというわけです。 これで、 鉄のリングの中の磁束場Bが変化して、 コイルに誘導電流が流れ、 C3が充電するのです。  

[5] ヴァン・ド・グラーフの電場でこの実験をしたいのもです。
[6] 電束電流(その2、次号)との関係で、 この回路にはC1の記号は使いませんでした。
容量ブンブンごま
高圧で充電 3段アンプでチェック
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石井信也