生徒のことば(2) E-29
No65 07年9月27日(木)
(0) 何でも帯電
(1)
2種類のものを摩擦して、
それぞれのものが帯電したかどうかを箔検電器で調べてみると、帯電するものとしないものとがあります。
帯電しないものは、電気が実験者の身体を通して地球へ逃げてしまうからで、 プラ手袋をはめて実験すると,
どんなものでも帯電することがわかります。
発泡スチロールの台に乗った人の衣服を、
ウールで摩擦すれば、人間も帯電します。 摩擦でなく、 静電誘導という方法でも帯電します。
(2) さて、 ここで、
すべてのものが帯電するというのなら、水を帯電させようという意見が出ました。器に入った水を帯電させるのでは駄目なのです。 生徒諸君は厳しいのです。
みんなで考えた<水だけを帯電させる>方法は、次のようなものでした。
(3) 図を見ながら、説明を読んでください。
水を入れたビュレットをスタンドに立てます。 ここから水を垂らし、 それが落ちて行く間に静電誘導を起こさせようというのです。
誘導用の発泡スチロール板を,
水が落ちてくる近くに鉛直に立ててウールで摩擦しておきます。ここで静電誘導を起こした落下中の水滴に、細い針金を触れさせてアースします。 この水滴を、
その下の箔検電器の缶で受けて、 箔を開かせようというのです。
(4) 水がポタリポタリと落ちると、
箔はそれにつれて、 断続的に開きを大きくしていきました。 箔が開いていくと、 "オーッ"という声が生徒からあがりました。
この水で、ネオン球が発光します。この水はプラスに帯電しています。
[蛇足]
[1] 静電誘導については、
<静電気(その2)No26>を参考に。
[2] 誘導用の板がビュレットに近いと、
水滴がビュレットから離れるときに、 すでに誘導を起こしていて、 ビュレット−スタンド−机−… がアースの役割をしていることがあります。この場合には、
アース用の針金がなくても、 検電器の箔は開きます。
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石井信也 |