糸の先の錘で引いている |
乗り物の中の実験(2) M-20
No51 2007年6月21日(木)
(0) 自動車の中で。 慣性力1
(1) 女房とのつきあいで、デパートへ買い物に行った時、
子どもに配っていたゴム風船を貰い受けました。
その帰りのことです。 助手席で、糸のついたゴム風船を持っていた「うちのかみさん」は、
その動きを見て言ったものです。”これ、車が行きたい方へ行くのネ”
(2) 車が右折するときには、 ゴム風船の糸は右へ(後部座席の人が写真に撮っているとします)、
左折するときには左へ、アクセルをふかすと前へ、
ブレイキをかけると後へ傾きます。
(3) 自動車の天井から、 糸で5円硬貨を吊しておけば、 車が右折するときには左へ、 左折するときには右へ、
などなど、 上記(2)のゴム風船とは同じ方向で逆の向きに傾くことになります。
(4) 自動車の中は非慣性系(加速度系)なので、そこを基準にした観察者にとっては、 ものには慣性力が
はたらきます。
(5) ゴム風船も、 空気もものなので、 5円硬貨と同じ方向・同じ向きの慣性力がはたらくのですが、
ゴム風船については、 その重力より空気の「浮力」の方が大きいので、
慣性力とは同じ方向・逆の向きの力がはたらき、”車が行きたい方へ行く”ことになります。
ちなみに、 ”5円玉は車が行きたくない方へ行く”ことになります。
[蛇足]
[1] 力学台車にガラス瓶の水にピンポン玉を浮かせたセットを、おもりをつけた紐で引いて加速させました。
ピンポン玉は、セットが行きたい方へ行っているのがわかります。
[2] ピンポン玉の代わりにビー玉を入れておけば、
行きたくない方へ行くことになります。
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shinya@aqua.dti2.ne.jp. | 石井信也 |