ファラデー・モーター(その2) M-4 No38
2007年3月22日(木)
(1) 前述した、大型のネオジム磁石が入手困難な時には、細長いフェライト磁石を、
アルミホイルで包んで使うことができます。
(2) 導線として使ったアルミホイルの、磁石に触れる側にパンチで穴をあけ、
これを釘に刺して回路を閉じると回転が始まります。
この方式では回路は 電池ー釘ーアルミホイル(導線)ー電池 ですから、
伝導性のない磁石でも使えることになります。もちろん、アルミホイルで包んだりしないでも…。
(3) こうしてみると、釘を介して乾電池につく磁石なら、どのような磁石でもローターとして使うことができそうです。
(4) ダイソーで円筒形の小型のネオジム磁石が、数種類、入手できるので使ってみましょう。
蛇足
[1]
実験装置では、乾電池のプラス電極が下に、磁石のN極が上になっています。
接触子(アルミホイルの導線)を1円硬貨(磁石)の右から触れた場合には、
電流ベクトルは水平右向き、それを貫く磁束ベクトルは鉛直上向きなので、
電流(導線)にはたらく力ベクトルは手前向きとなって、ローターは上から見て、時計回りに回ります。
時計がデジタルになったので、子どもには<時計回り>という言い方が通用しなくなってきました。
としたら<お日さま回り>というのはどうでしょうか。
[3] 数年前、朝生邦夫さんが主催した、
<おとなのための ものづくり実験講座>通称<エーデルワイスの会>の講座で、
このファラデー・モーターの実験をした時、朝生さんから、小さいネオジム磁石でもいいのでは
ないかという意見が出ました。
現在では、直径15mm、高さ3mmのタブレット型磁石は、ダイソーにはなくなってしまいましたが、
上述したように、小さいものなら手にはいりますので、使ってみましょう。
[4] 球の慣性モメントが半径の5乗に比例することを考えると、同形で辺の長さが2倍である立体の、
慣性モメントの大きさは32倍になるはずです。回転運動における回転体の<小ささの優位性>は圧倒的です。
ただし、磁力の強さは別として…です。