ファラデー・モーター(その1) M-13 No37 2007年3月15日(木)
(0) No36 の(1)で、ファラデー・モ−ターについて述べました。
(1) 釘の頭(平らな方)にタブレット型のネオジム磁石をつけ、その釘の尻尾(尖った方)を
乾電池のプラス電極につけ(釘が磁化しているので、そのままでつく)、電池を持って、
釘-磁石が鉛直になるように吊します。
(2) アルミホイルを細い短冊状に切って導線として使い、その一方の端を、
セロテープで乾電池のマイナス電極に貼りつけます。そして、アルミホイルの他端を磁石の
横に軽く触れると、釘-磁石が一体となって回転し始めます。
(3) ネオジム磁石の表面はメッキしてあるので、電流を流すことができ、そのことがこのモーターを
可能にしたと考えられます。
(4) ネオジム磁石の直径が長いと、そこを流れる電流が、磁場から受ける力が大きくなると思って、
磁石と釘の間に、1円硬貨(直径20mm)を挟んでみましたが、効果は認められませんでした。
接触子(アルミ箔)のブレイキによるトルクも大きく利くことになるのでしょう。
それに、回転体の慣性モメントも大きくなります。
(5) ただし、こうすると、電流が流れる1円硬貨と、磁場を作るネオジム磁石が、
別のものとなるので、電磁気力の理解が容易になると思われます。もとの装置では、
磁石の中を流れる電流が、その磁石から力を受けることになっています。
蛇足
[1]
実験材料は直径15mm、厚さ3mmのタブレット型のネオジム磁石(100円ショップで
売られていた)で、釘は試行錯誤的に選んでください。というのは、釘が太すぎたり、
頭が大きすぎたり、短かすぎたりすると、釘の尻尾が乾電池に強くつきすぎて、摩擦が大きくなり、
回転しにくくなります。逆の場合には、釘が乾電池から落ちてしまいます。
[2]
この回路は、殆ど、ショート回路なので、電池は内部抵抗の小さなものを使って、
電流を多く取り出したいものです。従って、単1のアルカリ乾電池を使うのがよさそうです。
[3]
これは、兵庫教育大学原体験教育研究会が、科学の祭典で発表された実験から学びました。