作用反作用ごま(その1)  M-9   No33  2007年2月15日(木)
 
 (0) リードスイッチ・モーターについては、No6〜No9で書きました。
     フィルムケースのローターがプラスチック・カップのステイターの中で回るものが原型です(No6)が、
     これの変形を色々作ったみました。
 (1) ところで、ローターはステイターから力を貰って回転を続けるのですから、逆に、ステイターはローターから
         力を貰い続けているはずです。両者は作用反作用の関係にあるからです。
        そこで、原型の装置全体を、発泡スチロールのトレイに乗せて水に浮かせ、ローターを回してみました。
         ローターが時計回りに回転すると、ステイターは、というより全体は、反時計回りに回転しました。 
 (2)  リードスイッチ、電磁石、電源(単3乾電池1本)の3者を、直列につないだセット(ステイター)の上で、
         プラスチック・スプーンの床で磁石ごま(ローター)を回すタイプのもの(No8)でも、
        前者を水に浮かせて実験すると、 両者は逆向きに周ります。
 (3) 回転軸を上手に作れば、ほとんど、どのような磁石でも、ローターとして回すことができます。
         その方法の一つとして<釘吊りローター>を紹介しました(No8)。この方法で実験しても、
        水に浮かせたステイターはローターとは逆向きに回ります。
       回転軸の摩擦を小さくするこの方法は、別の所でも使えるので、これを<釘-磁石>の軸と
        呼ぶことにします。
 
蛇足
[1] ステイターを回すことに思いつかないのは、”ステイターは回るものではない”という先入観があり、
      その故に”重くも作られている”からです。そして、どちらかといえば、”動かないように作られている”のが
      よいステイターであるともいえるからです。
[2] ステイターを回るように作る工夫の第一は、ステイターを軽く作ることです。
      乾電池の周囲には鉄板が使われているので、この「鉄芯」−つまり電池−にコイルを巻いて電磁石にしました。
      あとはリードスイッチをつなぐだけです。単4乾電池や小型のLEDもローターの小形化には有効です。
      電池ボックスも使いたくありません。その第二は、回転軸の摩擦を小さくすることです。
      全体をコンパクトに作ったステイターに、上述の釘-磁石の軸をつければOKです。
      それを固定した左右NSの磁石(ステイター)の上で回すと、「ステイター」はローターになるのです。
[3] ローターが電流から力を得て回転する、という考えには発展がありません。
      第一、電流が<もの>であるという考え方にも問題がありそうです。
      ローターは、物体のステイターから力を及ぼされたと考えると、その反作用に思い至る、という訳です。
 [4] 写真の水槽に写っている電極は、他の実験のためのものです。
理科実験を楽しむ会
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原型を水に浮かせて_1_1 釘-磁石のローターで_2_1