静電気(その6) E-17 No30 2007年1月25日(木)
(1) クーロン・モーター
(2)
フィルムケースを立てて、その中央に0.6mmの真ちゅう棒を通します。側面の同じ高さの4ケ所に、
接着剤つきのアルミホイルをパンチで抜いた<円>を貼りつけます。
(3)
フィルムケースが入る程度のプラカップの側面の2ケ所に楕円形の穴をあけます。
底を上にして真ちゅう棒が通る穴をあけます。発泡スチロールの台の中央に、ホック(スナップ)を
両面テープで貼りつけて軸受けにします。これがステイターです。
(4)
これに(2)のローターを収めてから、プラカップを発泡スチロールの台に貼りつけます。
(5)
木のブロックの側面に、発泡スチロールに刺したまち針を貼りつけて電極にします。
針の先端がローターの近くに来るようにセットします。電極の針は逆を向かせます。
(6) 針の電極につないだ発電棒をしごくと、ローターが回転します。
蛇足
[1] ローターの側面の円いアルミ箔には、発電棒からこれに電荷が付着して、
その電気力で回転が続く、と思っていましたが、フィルムケースには、アルミ箔の円を貼る代わりに、
墨や濃い鉛筆(導体)で円を描いてもよく、…、トドノツマリは”何もいらない”ことがわかりました。
つまい、フィルムケースはそのままでも回転するのです。
[2] 放電電極としては、これまではアルミの<旗>(No25 [5])を使ってきましたが、これより<針>の
方が能率がよいようです。
[3]
ローターとしては、卓球でもOK。球状の発泡スチロールでも、繭でも、ドングリでも、
乾燥したカラスウリの実でも回転します。工夫してやれば、紙風船でも、折り鶴でも、要するに、
絶縁性のあるものなら、何でも回ります。紙程度の伝導性なら差し障りありません。
ガッチャンの容器は、ローターにもステイターにも使えます。
[4]
大型の時計皿の底にアルミホイルの電極を貼りつけた「ステイター」の上で、
卓球の<ローター>を回すことができます。
[5]
発電棒の操作では、マイナス極(アルミ箔)の絶縁性をよくすることが大切です。
リード線も床に触れさせない程の配慮が必要です。プラス極(ティッシュ)はアースなので、
湿った布などにつないでおきます。
[6]
前回のハミルトン・モーターと今回のタイプのモーターは、ともに<静電モーター>です。
このモーターはクーロン力で作動するので、クーロン・モーターと呼ぶことにします。
ただし、この呼び方は一般的ではありません。
ハミルトン・モーターは良導体(主として金属)で、クーロン・モーターは絶縁体で、
ローターを作ることになるので、どんな物質(材料)でも回転体を作ることができるということになります。