静電気(その1) E-12 No25
2006年12月21日(木)
(0) 今回のテーマは摩擦電気です。
(1)
プラスチックの「ストロー」(以下、「 」の括弧を略す)をティッシュで擦ると電気を帯びます。
これがマイナスの電気であることを確かめることについては、No14 の 3段アンプ(その5)
で述べました。
(2) 透明なプラスチックの袋に入っているストローがあります。このストローを袋で擦る(袋に入ったまんまでしごく)と、
袋の方がプラスに、ストローの方がマイナスに帯電しました。
(3)
種々の太さのストローが売られています。太いストローに差し込んだ細いストローを前後に動かして
摩擦すると、発電することがあります。プラ・マイを云々することは、ここでは差し控えます。
(4)
マニキュアを乾かすためのネイル・ファンという小型の扇風機(100円ショップで購入、
以下、購入を略す)があります。羽の部分はプラスチックでできています。
コーヒーの空缶のボディーに、1つには紙を、1つにはアルミホイルを巻いて、トレイの上に1〜2cmの間隔で
並べて固定します(この装置では、トレイに磁石を貼りつけてある)。この両者を扇風機の羽で摩擦すると、
紙の方の缶がプラスに、アルミの方の缶がマイナスに帯電します。原理は(1)(2)と同じで、
紙とプラスチックの「電子親和力」(どちらが電子を引きつける力が強いか)の問題でしょう。
アルミは集電極です。
(5)
缶に針金の電極をセロテープで貼りつけると、電極間で電気振子が往復運動を繰り返します。
写真では電極の間に、かすかに球が見えています。
蛇足
[0] 実験の項目のナンバーと、蛇足のそれが紛らわしいので、今回から、
後者のナンバーを[ ]に入れることにしました。
なお、サブテーマがあった方が分かり易い場合には、今回のように、(0)にサブテーマを書くことにしました。
同様に、全体のコメントなどは[0]に書きます。この項目のように。
[1]
(1)の実験で、ヘア・ダイ用の手袋をして実験すると、ティッシュがプラスに帯電していることがわかります。
ただし、手袋が帯電していないこと(マイナスに帯電していることが多い)を予め、調べておかないといけません。
[2]
(2)の実験で、紙の袋に入ったストローでは駄目です。プラスの電気は紙から身体を通り、
床を通ってアースされてしまいます。
[3]
(3)のストローのほとんどが、同じ材料(ポリプロピレン)を使用しているのに、このようなことが起きるのです!
微妙に電子親和力が異なるのですネ。
[4] 電気振子の作り方は次の通りです。
詰草用の発泡スチロールの小球(100円ショップ)に、洗剤を1滴加えた墨汁を塗って乾かしておきます。
水糸(ホームセンター、KKたくみ[0794−62−6964]の商品、資料を郵送してくれる)は
120本の細糸を縒り合わせたものを3組束ねたもので、その1本を使います。
超速乾性の瞬間接着剤を糸の先端にちょっとつけて、球に触れればOK。これを吊して電気振子とします。
この糸は、100gのおもりを吊しても切れませんでした。なお、摩擦係数が小さいので、
絡まることが少なくて使いよい材料です。見えないくらいに細いので、手品に使われているようです。
この糸を電気振子に使うことは、千葉の大村吉郎さんから学びました。