渦電流(その4) A-1 No20
2006年11月16日(木)
(1) 磁石の近くで金属を動かして、金属中に渦電流をつくり、それを巻き数の多いコイルと並べて
トランスフォーマー(変圧器)を形成させ、そこから電流を取り出す方法については、前号で述べました。
そして、金属を激しく動かす方法として、金属をブンブンごまにすることについても。
(2) やがて、金属を速く動かす方法のひとつとして、金属を振動させる、という手があることに気づきました。
その典型は楽器でしょう。
(3) そこで、半トランスのそばで、仏様の<おリン>を鳴らしてみました。鉄ではないので、条件は
満たしています。
3段アンプのLEDは見事に点灯しました。それにしても、おリンの中に渦電流が流れているとは!
(4) いろいろな「発音体」でやってみて、とどのつまりは、近くのお寺の梵鐘でやることに到達しました。
カミさんに装置を持ってもらって、梵鐘を鳴らすと、LEDは明々と点灯したのです。
(5) ブラバンの金属楽器でやったら面白いだろうナ、などと、次々にアイデアが広がっていきます。
蛇足
(1) 上の(4)では、どんな「発音体」でやってみた、と思いますか?
(2) 3段アンプの装置を、ICで小さく作って「金管楽器」に貼りつければ、楽器を鳴らすとLEDが
点灯する筈です。
トランペットでは赤が、サックスでは青が、トロンボ−ンでは緑が、ホルンでは黄が、…というように、
多色にLEDが光るブラバンの演奏模様を想像してみましょう。
(3) この実験で、”3段アンプに電池が使われているのはどうも…”、と思う人がいるのは当然でしょう。
出力の部分に、敏感な圧電ブザーをつないで、1円硬貨のブンブンごまを上手に回せば、
3段アンプなしでブザーを鳴らすことができます。写真参照。
(4) 長野の教育研究集会では、”ブザーではなく音楽(メロディー)にしたいものだ”、という意見がありました。