ついに見ましたよ。Maceoを目の前で!! もう、最高にFunkyなLiveでした。Liveが始まったのが午後10時、そして終わったのがなんと午前1時半!!!! 演奏時間が3時間半とは、Funkするにも程があるぞ。もうすっかり疲れきってしまうほどの、Funk大洪水、Soul大爆発。多分MaceoにとってもかなりノリノリなLiveだったに違いありません。客層がかなり若く、かわいい女の子も結構いたので、Maceoも気をよくしたのでしょう。こんなの毎日は絶対できないと思うけど?これで信じられないのが、Cover Chargeがたったの$１２!! 安すぎる。私が余分に払ってあげたかったぞ。

私は本当にステージの真ん中の一番前に突っ立っていたので、Maceoの細かい動きまではっきり見えました。握手もしました。バンドは、トランペット、ドラム、ベース、ギター、ハモンドオルガン（白人）、MC ＆ Rapperには息子（そっくりでした）。そして、パーカッションに何かFunkyなおっさんがいるぞ。ちょっとヘアスタイルがJBのようにもりあがっている。なんか見たことあるぞ。誰だ。あっ、何とJBのBass､Key Board兼SingerのSweet Charlesではないですか？まだＪＢのところにいるのではと勝手に思っていましたが、ここにいたのですね。(彼は、Mustang SallyやPapa's Got A Brand New Bagなども歌っており、Maceoは彼を絶賛していました。）

曲は、Funkものがほとんど。Jazzっぽいのは数曲でした。James BrownものではPass The Peas､There Was A Time、Make It Funky、Doing It To Death（フルートソロはオリジナルのままやってくれました）、Bootsy's Rubber BandものではStretchin' Out、The Pinocchio Theory、ソロからは、Let's Get It On、Shake Everything You Got、Ray Charlesの物真似でGeorgia On My Mindとハードコアなファンク・ファンも大喜びな内容でした。曲数が多すぎて忘れてしまいました。さらに、Maceoは足をくねらせて踊る足下をクネクネさせるJB踊り（？）を何度もやってました。

さて、Maceo Parkerを知らない人のために、簡単に紹介します。（手元に資料がないので不確かですが）彼は1964年ぐらいにJames Brownのbandに参加。（I Got You､Cold Sweat､Mother Popcornなどのヒット曲で彼のすばらしいサックス・ソロが聴けます。）70年にいったんクビにされるまで、JBの黄金時代を築く重要な人物として活躍します。70年には、クビになったメンバーとMaceo & The Kings Menを結成し2枚のアルバムを出すが、JBに嫌がらせをされ、まるでヒットせず。73年にはまたJBのところにもどり、Fred Wesley等とともにJB'sとしても活躍。ちなみに、復帰の際にはそれまでテナーだったのをアルトサックスに変えており、以後現在までアルトのままです。 JB御大プロデュースによる傑作ソロ作品"US"もこのころ出しました。その後、76年頃には、JBファミリーを再度脱退し、Parliament､Bootsy's Rubber Bandに参加。Horney Hornsとして80年頃まで活躍。83年頃には、またJBのところにもどる。８０年代後半から現在にかけては、JB's、JB Horns、そしてソロなど数々のユニットに参加。未だ衰えるところを知らず。

日本にはJB HornsとかソロでBlue Note出演とか、きっとB.B. KingやRay Charlesみたいに毎年のように来日していることでしょう。ＪＢフリークの私なのに、Maceoを見たのは８９年のBootsy Collinsの初来日公演のみでした。現存するsax奏者では、この人ほどFunkを体現している人はいないでしょう。永遠のワンパターンというか、のりが勝負の人というか、やっぱりＪＢの曲もこの人がソロを吹かないとしまりません。

　James Brownに反旗を振りかざして、一挙に辞めたMaceoとしもべたち。とにかく最高潮のバンドが突然親分を裏切って独立したわけだから、サウンド自体は、悪いはずがない。しかし、御大のいないこのアルバムには花がなく、何となく物足りなさを感じるのもまた事実である。やはり、強烈な個性を持つ主役あってのバック・バンドだったのである。現在のようにソロでも大活躍しているMaceoも、まだあか抜けておらず、歌もやるにはやっているのだが、まだまだ発達段階という感じで、あまり面白みはない。ちなみに、このアルバムのオリジナル盤はかなりレアで、私はその存在すら見たことがないです。私の持っているＣＤは、ご覧のとおりメンバーの写真だけでいまいち。ジャケットはやはりオリジナルの方がかっこいいです。
 DON'T WASTE THIS WORLD AWAY　これはMACEOの歌が全面的にフィーチャーされているが、曲自体もつまらなく、聞いていてちょっとがっくり。
 MAG-POO　これなんかは、いわゆるIT'S A MAN'S WORLD系のスローでサックスがよく聞けるもの。

*FUNKY MUSIC MACHINE (EXCELLO 8022),1971

 FUNKY MUSIC MACHINE
 I WANT TO SING
 DREAMS
 FEELING ALRIGHT
 SOMETHING
 BORN TO WANDER
 T.S.U. (ARISTOCRAT OF BAND)
 FOR NO ONE
 MAKE IT WITH YOU
 A FUNKY TALE TO TELL

　James Brownの下を離れての作品第２弾。BeatlesのSOMETHINGとFOR NO ONEをやっています。驚きです。あまり気に入っていませんが…
 BORN TO WANDER　たぶん誰か別の人の曲だと思うが思い出せない。フルートがかなりかっこいい。
ところで、最近になって気がつきましたが、このジャケットって、THE METERSのファーストを意識してませんかね？
 
う〜ん、やっぱりおんなじでしたね。

MACEO AND THE MACKS
*US (PEOPLE PE6601),1974

 SOUL POWER 74 (PEOPLE PE631)
 PARRTY
 SHOW AND TELL
 DROWINING IN THE SEA OF LOVE
 I CAN PLAY FOR (JUST YOU & ME)
 DOING IT DO DEATH
 THE SOUL OF A BLACK MAN

PEOPLEからMACEOのソロアルバムです。JBプロダクションの中でもまさに別格扱いですね。
 SOUL POWER 74 これはオリジナルのSOUL POWERを切り貼りして、新たな曲にしています。
 PARRTY　最高です。文句なしです。メイシオばんざい！PARRTY, PARRTY,PARRTY, Maceo I want you to blow。このPARRTYは、Rが一つ多いです。
 DOING IT DO DEATH　これは新たに録音していると思います。フルートがフィーチャーされています。
 THE SOUL OF A BLACK MAN　これはまるでIT'S A MAN'S MAN'S MAN'S WORLDです。 JBもしゃべったり歌ったりしてます。曲は長いですが、MACEOのソロもたっぷり聴けるのでいいですね。

*CROSS THE TRACK (WE BETTER GO BACK) (PEOPLE PE 647), 1974

MACEO
*FUTURE SHOCK (DANCE YOUR PANTS OFF) (PEOPLE PE 663), 1975

MACEO PARKER
*FOR ALL THE KING'S MEN (4TH & BWAY 444 037-2),1990

1 SAX MACHINE
2 LET'EM OUT
3 TELL THE WORLD
4 LET'EM OUT (FIRST CUT)
5 SAX MACHINE (BONUS SAXED VERSION)

FOR ALL THE KING'S MEN。つまり、自己名義バンドのメンバーに捧ぐ。って、なんとかっこいいタイトル。 的を得ています。しかも、SAX MACHINEだなんて。それで、メンバーはALL THE KING'S MENのオリジナルメンバーではないのですが、JB & P-FUNK関連の人材を集結させています。
SAX MACHINEは、かなりSEX MACHINEを意識した曲で、BOBBY BYRDの歌や叫びが最高にカッコイイです。「Maceo。お前のサックスを聞くためにわざわざAtlanta Georgiaから来たんだぜ！」と言っております。もちろんMACEOも最高。BOOTSYのベースやかけ声、FRED WESLEYのトロンボーン、BERNIE WORRELLとJOEL "RAZOR SHARP" JOHNSONによるRUBBER BAND的なシンセサウンドにも心躍ります。
LET'EM OUTは、GET UP, GET INTO, GET INVOLVEDとSOUL POWER 74を合わせたようなかっこいい内容。もともと歌うのも得意なMACEOがBOBBY BYRDと掛け合いをしています。こちらはFRED WESLEYのソロもかなりフィーチャーされています。
BILL LASWELL関連の作品ですが、これは素材を殺さずによい感じのアルバムに仕上がっています。このミニアルバムは今や入手困難だと思うが。あ、目立ってないけど、TELL THE WORLDにてSly登場。この時代に合わせてWhat's Sly doin?というサブタイトルを差し上げます。

*ROOTS REVISITED, 1990

 1 THEM THAT GOT
 2 CHILDRENS WORLD
 3 BETTER GET HIT IN YO' SOUL
 4 PEOPLE GET READY
 5 OVER THE RAINBOW
 6 JUMPIN' THE BLUES
 7 IN TIME

たぶん初のジャズアルバムです。ジャケットは最高にかっこいいんだけど、内容はう〜ん。 生かし切れていないなあ。普通すぎてパットしません。 でも、最後は、SlyのIN TIMEですよ。これはかっこいいです。 やっぱ、MaceoとSlyは切っても切れない関係なんですね。 私はこのアルバム、アナログで持っています。

*MO'ROOTS,1991

 1 HALLELUJAH, I LOVE HER SO
 2 CHICKEN
 3 LET'S GET IT ON
 4 HAMP'S BOOGIE WOOGIE
 5 FA FA FA (SAD SONG)
 6 JACK'S BACK
 7 SISTER SADIE
 8 DADDY'S HOME
 9 DOWN BY THE RIVERSIDE
10 SOUTHWICK

前回が評判だったのか、やり直したいと思ったのか、だいぶ曲調を変えての「もっとルーツ」だとさ。 いいんじゃないですか。やはりあまりJAZZを期待したくないのが、ファンクファンの心境です。 MACEOはどうもかなりRAY CHARLESがお好きのようで、1曲目からHALLELUJAH, I LOVE HER SO を入れるているところがにくい。
 2 CHICKEN　こちらが本家といわんばかり、この曲はジャコパスのおかげで、世界的に有名な曲なってしまいましたが、 もとはといえば、JAMES BROWNのシングル曲で、JBファンでもその存在を無視するほどの忘れられた曲。 ここでも登場しているPEEWEE ELLIS作のこの曲を、改めて料理し直すといったところでしょうか。
 4 HAMP'S BOOGIE WOOGIE　これは普通のジャンプブルースのジャズバージョンです。でも後半にかけての盛り上がりがいいです。
 5 FA FA FA (SAD SONG)　こういう曲は、その昔JAMES BROWN BANDで、おつきのシンガー達が歌っていて伴奏していた、そんな雰囲気です。 MACEO, PEEWEE, FREDの息のあったホーンが実に気持ちいい。
 6 JACK'S BACK　これこれ、こんなファンクがいいのです。

LIFE ON PLANET GROOVE,1992
 1 SHAKE EVERYTHING YOU GOT
 2 PASS THE PEAS
 3 I GOT YOU (I FEEL GOOD)
 4 GOT TO GET U
 5 ADDICTED TO LOVE
 6 CHILDREN'S WORLD
 7 GEORGIA ON MY MIND
 8 SOUL POWER '92

*SOUTHERN EXPOSURE,1993

 1 BLUES FOR SHORTY BILL
 2 KEEP ON MARCHING
 3 MERCY, MERCY, MERCY
 4 EVERY SATURDAY NIGHT
 5 THE WAY YOU LOOK TONIGHT
 6 SPLASHIN'
 7 WALKING HOME TOGETHER
 8 SISTER SANCTIFIED
 9 FUN IN THE SUN

ジャケットがかっこわるいので、買わずにおりましたが、かってみたらこりゃいいね。 JB SOUNDとTHE METERSの融合？、REBIRTH BRASS BANDまで？？？そう、SOUTHERN EXPOSUREとは、「MACEO、NEW ORLEANSへ行く」という意味だったのです。 気持ちよさ保証付き。ただし、MACEOとNEW ORLEANSが合っているかどうかは、ちょっと疑問かも。
 2 KEEP ON MARCHING これはTHE METERSのレアな曲ですが、なぜあえてこの曲なのか？
 9 FUN IN THE SUN NEW ORLEANS独特のミディアムテンポのインストファンク。この曲なんかは、まさにJB'S + NEW ORLEANSという不思議な融合です。

*FUNKOVERLOAD,1998

 1 MACEO'S GROOVE
 2 UPTOWN UP
 3 SING A SIMPLE SONG
 4 TELL ME SOMETHING GOOD
 5 ELEPHANT'S FOOT
 6 LET'S GET IT ON
 7 YOUTH OF THE WORLD
 8 WE'RE ON THE MOVE
 9 INNER CITY BLUES
10 GOING IN CIRCLES
11 DO YOU LOVE ME

　この辺りから分かりやすくてかっこいいMACEO独特の世界を堪能できます。
 3 SING A SIMPLE SONG　やはりSLYは基本でしょう。MACEOはかなりSLYへの思い入れがあるように思えますね。熱い演奏です。
 4 TELL ME SOMETHING GOOD　RUFUS & CHAKA CAHNのこんな曲までやってくれるのですが、結構似合っています。
 6 LET'S GET IT ON　この曲MO ROOTSでもやっていますよね。相当好きなんでしょうか。 こちらは、息子のラップがかなりフィーチャーされており、歌も入っています。
 9 INNER CITY BLUES　MARVIN GAYEのヒット曲をだいぶテンポを速めてファンク仕立てにしています。オルガンがかなり目立っており、最後にはMACEOとの掛け合いをやっています。
10 GOING IN CIRCLES　これも昔のヒット曲のカバーです。

*DIAL MACEO (ESC RECORDS ESC 03665-2), 2000

 DIAL MACEO
 RABBITS IN THE PEA PATCH
 MY BABY LOVES YOU
 I'VE GOT WORK TO DO
 THE GREATEST ROMANCE EVER SOLD
 BLACK WIDOW
 COIN TOSS
 SIMPLY TOOLEY
 LATIN LIKE
 THE CLOSER I GET TO YOU
 MY LOVE
 HOMEBOY
 BABY KNOWS

PRINCE様との接触をきっかけに、PRINCEの曲であるTHE GREATEST ROMANCE EVER SOLDとBABY KNOWSをサックスバージョンでやっています。 非常にいい感じです。I'VE GOT WORK TO DOやTHE CLOSER I GET TO YOUといった、７０年代にヒットしたの分かりやすい曲もやっています。 うん、確かにMACEOのよさは、分かりやすい、のりやすい、サックスだよな。
 MY BABY LOVES YOU　このアップテンポのハッスル感が好きだ。

　しょっちゅうアルバムを出してると思ったら、そうでもない。しかし、長い経歴から見ると非常に活発である。このアルバムからRODNEY SKEET CURTISをベースに起用しているところが非常に気になる。
 1.COME BY AND SEE アルバムのオープニングにふさわしく、なんとも明るくノリのいい曲。最後にみんなで合唱している、Lee, See, Deeって何の意味なんだろうか？

*SCHOOLS IN, 2005

 1.TO BE OR NOT TO BE
 2.BASIC FUNK: 101
 3.WHAT YOU KNOW ABOUT FUNK?
 4.ABC
 5.SONG FOR MY TEACHER
 6.SPEED READING
 7.WONDERFUL WORLD
 8.ARTS & CRAFTS
 9.ADVANCED FUNK
10.I'M GONNA TEACH YOU

　SCHOOLS INという学校関係をテーマにしたアルバム。
 4.ABC　JACKSON 5のこのヒット曲をなんとMACEOがやるとは！！って感じで驚きですが、とにかく学校がテーマですから、ABCは基本ですね。MACEOの開放感溢れるサックスがこの曲にピッタリです。
 7.WONDERFUL WORLD　これはLOUIS ARMSTRONGの曲ではなく、SAM COOKEの方。「勉強はできないけど、君を愛してることは分かっている」という内容なので、アルバムタイトルに沿った選曲です。

MACEO PARKER'S APPEARANCE IN OTHER ARTISTS' SONGS

*ROGER / THE SAGA CONTINUES ,1984
 GIRL, CUT IT OUT (FEATURING WANDA RASH) (SAX SOLO)
 
*PRINCE / RAVE UN2 THE JOY FANTASTIC, 1999
 PRETTYMAN