曲名 「吐息の先のタンゴ」
制作年月日 : 1.6.2006
参考作品 : 探偵青猫拾壱譚「鵺狐」より
【作品紹介】
まず、鵺(ぬえ)ってなにかしらん?と思いました。
読み方さえも知りませんでした。あはは
どうやら日本の伝説の生き物らしいのですが、詳しいことはこちらでどうぞ。
とても外見が恐ろしげですよね・・・鵺。
そして人の心を惑わす狐。
たった二つの生き物が並べられただけなのに・・・ものすごく色んなものを想像させる。
本仁先生の「鵺狐」のお話しは夜風さえも空気を乱さないくらい、とてもとても静かに進んでいきます。
登場人物は二人だけ・・・(回想シ〜ンはございますが)
猫さんと女形の彬夫が舞台上でおきた不幸な事故・・・あるいは事件について語り合います。
話しが進んで行くごとに静けさが徐々に乱され、やがて情念の炎が燃え上がってくる様子が表現されていきます。
決してその場の空気は乱れていないのに、彬夫の心の奥の情感がその場を焼き尽くしていく様子ヒシヒシと伝わってくる。
この静と動の対比、夢と現実の対比が、お話しにより一層深みと緊張感を与えていきます。
しかして、その情念は役者としての性なのか・・・あるいは彬夫自身のものなのか・・・
たぶん彬夫さえも本当のところはよく分からなかったんじゃないでしょうか・・・
で、頭の中で鳴ったのがタンゴでした。
内に秘めようとしてなお溢れ出てしまう想い。
一度溢れ出してしまえば自分自身でも止めることのできない激流に流されてしまうと知りつつ踏み出さずにはいられない激情。
夢でも現実でもなく、いまあるこの想いを解き放つことさえできれば何も欲しくない・・・。
そんな叫びが彬夫から聞こえてきそうでした。
と言いつつ、あまり激情を表現しきれていない音楽になってしまった気がしますが・・・汗
「叫びきれない想い」というよりは「ちょっと吐息が出ちゃった・・・」みたいになっちゃいましたね。
ま、わたくしの中にそれだけの激情がまだないせいなのでしょうなぁ・・・。
燃え尽きてもいい!みたいな激しい恋をしてみたい。 あぅ
曲を何度か手直ししていく段階で実は全然違う場面も想像して楽しんでおりました。
「アドニス」のお話の中で、猫さんが虎人くんに手の甲にキスされた後 絶対二人でこの曲踊ったと思えてきた。笑
もちろん虎人くんのリ〜ドで。
真っ赤な薔薇の花を唇にくわえながら虎人くんの腕の中で大きく反り返る猫さんのウットリした姿。
「鵺狐」の作品に流すと曲の感じが「情念」になるのに
「アドニス」の舞踏会場で流すとご満悦の猫さんの姿が愛らしく想像できて笑っちゃうのよね〜。
そして妄想ロ〜ドはどこまでもつづく・・・。
それではどうぞ
「吐息の先のタンゴ」
音楽缶にもどる