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-No.8- ここが変だよ、日本の歌

ben folds five、知ってますか?

あのピアノをメインとしたアメリカのロックバンドです。
普段ギターの音ばかり聴いてる人には新鮮な感じさえする音ではないでしょうか。
すごくきれいなメロディあり、ポップなメロディあり、しっとり系メロディありですごくいいバンドです。
残念ながら、彼らは昨年に突然解散しちゃいましたが。(今はben fodsがソロで活躍してます)

そんな彼らの音楽が好きで俺もCDを二枚ほど持っています。

さて、なんでこういう話を持ち出したのかと言うと、彼らの音楽が俺の音楽観を変えさせるきっかけになったからなんです。

音楽観といってはいますが、そんな大げさなことではなく、単なるこだわりなんですけどね。
今回は、以前に述べた、CDの背表紙のカタカナタイトルが許せない、という同レベルの話です(笑)

ben folds fiveの話に戻りますが、彼らのことを知ったのが、たしか高校の時。

↑当時このセカンドアルバム”Whtever and Ever Amenが発売された時期でした。
このアルバムは非常にすばらしいものでアメリカでもミリオンセラーも突破した秀作で、俺もこのアルバムの輸入盤を持っています。かなりオススメです。

で、このben folds fiveを紹介したのは、このアルバムの日本盤にのみ収録されているボーナストラックで”金返せ”という曲があり、それが今回の話のきっかけなんです。

この”金返せ”って曲、非常に変わってます。
ご存知の人もたくさんいると思いますが、この曲はアメリカ人の彼らが歌詞を日本語で歌うんです。

しかも、その歌詞も非常に変わったものです。聴いたことない人は是非聴いて見てください

 そりゃないさ急に

 一人になりたいなんてさ

 So fuck you too!

 金を返せ 金を返せYou Bitch!

 俺に返せ

 俺に返せ、忘れるな

 黒のTシャツも俺のだぞ


日本語をあまり喋れない外国人が「金を返せ〜、金を返せ〜!」って歌ってるのってすごく違和感を感じません??*外国人という表現は差別的に使用してる訳ではありません

この曲を聴いたことのない人にはピンとこない話になってしまうんですが、少なくとも俺はすっごく違和感を感じたし、なんじゃこりゃ〜!?って思いました。

でも、決してこのバンドが変だとかダメとかいってるんじゃないんです。
これはこれで面白いし、ben folds fiveらしくていいんですよ。

ただ、これを聴いたときから、こう思うようになったんです。


英語の歌詞の混ざった邦楽って外国人からしてみれば、同じく違和感を感じるのではないか?」


日本ではブイブイ売れてるあの歌手もどの歌手も海外では、
「日本人はこの発音でよく英語を歌うなぁ〜」
「日本語と英語を混ぜてるのは何故??」
と思われてるんじゃないかと。

この推測はおそらくあたっている部分があるはずだと思う。
だって、こういう風に歌うのって多分日本くらいじゃないですか?
少なくとも俺の知る限りではそんな洋楽アーティストはいません。(ben folds fiveの一曲を除いて)

そう考えるようになってからは、
俺は邦楽ってのは日本の歌なんだから日本語で歌ったらどうなんだよ!
って思うようになったんです。

もちろん中には発音の上手な人もいるでしょう。
でも、そんなことは問題ではありません。
根本的な問題として、
そもそも何故日本人向けの歌にあんなにも英語を入れるのかと!

俺はそれを声を大にして言いたい!

もう一度いわせてもらう。



なんでわざわざ英語で歌うのだ!?日本人よ!



一体、邦楽とはなんぞや?


まあ、これだけ今までたくさんの邦楽の曲には英語入りの歌があるという事は、作者もそれなりに意図するものがあるのでしょう。
英語の方が伝えたいことが上手く表現できるとか、まとまりやすいとかあるのかも知れません。

しかし、そういうつもりで書いた歌も、英語のさっぱりわからない人とってには伝わるはずがありません。

俺も一応英語の勉強をして英語が多少理解できるようになった訳ですが、未だに理解できないような曲も多くあります。

だからいっそのこと、まったく英語を使わない日本語のみの歌にするか、
最初から全部英語の歌詞にして英語の分からない我々にメロディで勝負してもらいたい。



英語の勉強をした俺でさえ分からないのにいわんや小学生に理解できようか。



(いや、できない!!)コレ、反語ですね。試験でます





今やアニメソングにさえ、その波は押し寄せている。
いや、今でなくとも俺の小学校時代もそうだった。

 YouはShock 愛で空が落ちてくる 
 YouはShock 俺の胸に落ちてくる
     by 北斗の拳

この歌を知ったのは小学校低学年でしたが、意味を理解したのは中2でしたからね。
それまで約6年間「ゆわっしゃー!!」って意味も分からず何十回も叫んでいましたよ。絶対に俺だけじゃないはず。



正しい日本語と英語を教えましょうよ。



最近の邦楽を聴いてると、どこか英語を使ってるとかっこいいオシャレだ、と言う風に考えるようになってきてるような気がしてならないんですよ。


きっと今の歌手の中には、学生時代に

「英語なんてダリィよ、意味わかんね〜よ。」

なんてぼやいてた奴で無理して英語でちゃっかり歌ってる奴もいるはず。


だから、ここで俺が言いたいのは


型にはまったものではなく、本当の意味でのアーティストであって欲しい。


別に英語を使わなくてもいい歌はつくれるはずです。じゃあ、お前やってみろよなんて言わないように。


事実、坂本九の「上を向いて歩こう」は日本の歌で唯一ビルボード1位に輝いていますからね。


 上を向いてあるこう 涙がこぼれないように


すごくいい言葉ですね、コレ。
たくさんの人々と等身大で、極めてシンプルであるからこそ、この歌は時代を超えて老若男女問わず愛され続けているのだと思うのです。

この曲に限らず、人々の心をつかむ曲っていうのは、実はすごくシンプルでわかりやすいものが多いと思いませんか?


英語と日本語を混ぜて歌うのがJ-POPとしてのスタイルといえばそれまでかもしれませんが、邦楽はその名が示すとおり日本の歌であってほしいと思います。



さんざん偉そうに俺の主張を述べましたが、実際は俺もこういった曲ってのはよく聴きますしはカラオケでも歌います。
もちろん、そういうった中でも名曲だな〜と思う曲もたくさんあります。
これはあくまで俺のこだわりであり主張であるので、強要するものでも非難するものでもありません。
もちろん邦楽はダメだという訳でもありません。

ただ言いたかったことを一言でいうと、

日本の音楽シーンが主体性をもってよりいい歌がたくさんできれば良いですよね〜って話です。

以上が音楽バカの主張でした。ご清聴ありがとうございました。


(01年10月30日)