Gig Reviews  
Fuji Rock Festival, Naeba, Japan
[Fri 27 July 2001]  Green Stage 21:30
Review
ものすごい数の人が集まっていた。どこからか Oasis コールが始まり全体に広がっていく。夕方の Travis のステージの前にパラッと雨が軽く降った。もう真っ暗だけれど、周りの山には雲がかかって白くなっているのが分かる。肌寒いこの苗場なのに、すでに熱気で暑いくらいだった。

Fuckin' In The Bushes が流れ始めた瞬間に大歓声と一歩でも前へ行こうとする観客でごった返しになった。その場にいた誰もが Oasis がステージ現われるその瞬間を見ようとすることしか考えてなかった。 待って待って待った Oasis 。帽子にサングラス姿の Liam が、海外ツアーはやらないといった Noel がステージに姿を現した。

Go Let It Out が終ったところで(多分)Liam が「Hello」とひと言。他のアーティストがよく覚えたての日本語で「アリガト」と言うが、Liam は決してそんなことは言わない。そこがまたいい。

ColumbiaMorning Glory といった昔の曲が聴けたのは本当に嬉しかった。特に今のほうが Liam の 声が、なんて言うべきか、太くて重たくて迫力があって、CDとはまた違った味が出ていて最高だった。だって1stなんて Liam の声がカワイイ感じがするもん。

Fade Away は昔の曲とは思えないくらい、しかもBサイドだなんて思えないくらいカッコイイ演奏だった。Noel もしっかり歌っていて、Liam とのコーラス部分も完璧だった。そして Acquiesce へと続いてテンション上がりっぱなし、歌いっぱなし、跳びっぱなしだった。

Gas Panic は2000年のツアーの時と比べて格段に良かった気がした。キーボードのアレンジが前の時と変わっていて、Oasis にしてはちょっと神秘的な(?)雰囲気だった。なんかキーボードのアレンジは Andy が好きそうな旋律だったけど、もしかして Andy が作ったのかなぁ? Rising Sun (Hurricane#1の2nd) が一瞬頭をよぎった。私の位置は Noel 側だった。結構人が飛び跳ねていて Liam は見えたり見えなかったり、Andy、Gem はよく見えなかった。

Liam は今回はあまりステージを動き回らなかった。ステージの端の方に行ってずーっと突っ立て観客を眺めているだけだったり、ド真ん中でまさに直立不動で突っ立ているだけだったり。ここまで何もやらないで、これだけ観客を釘付けにできるのは、やっぱりこの男だけだ。野外だからかもしれないけど Liam はこんなにライトが似合う奴だったかなと思うくらいだった。

どちらかと言うと淡々と演奏、コーラスをする Noel だったが、Step Out は力強い声で歌っていた。声がぶつかってくるようなくらい出てた気がする。

続く Slide Away では Liam が歌いだしに出遅れたため仕切りなおしになった。私の周りの観客達も歌ってしまって、あれ?フライングしちゃったかな?と思ったら Liam、おまえだったか〜!(笑) 生で Slide Away を聴いたのは初めてだった。酔いそうだった。

Don't Look Back In Anger が一番大合唱になっていたと思う。Noel も自信たっぷりに歌っていたし、コンディションがとてもいいみたいで声がすごく響いていた。まるで Oasis 大合唱団みたいだった。Noel が日本に来てくれて本当によかった。

Champagne Supernova も、いったん Noel が弾き始めて止めて、何か言って(聞き取れなかった)また最初からやり始めた。もし快晴だったら、満天の星空の下で Champagne Supernova を聴けたら、夢のようだったかもしれないなぁ・・・と思った。

そして Live Forever。何もかも忘れて曲に身を任せていた。この曲が始まるともう終わりだって分かってるから、ずっとこのまま終らないでくれ〜と思わずにはいられなかった。

アンコールは I Am The Walrus 。Morning Glory ツアーでは最後にやるのがお決まりだったこの曲をやってくれたのは嬉しい限りだ。何をカバーしても Liam が歌うとまるで Oasis の曲みたいになる。 Liam が「I am the eggman」、続いて観客が一斉に「Whoooooo!」と叫んでいた。このうたの歌詞の Sitting in an English garden waiting for the sun, If the sun don't come, you get a tan from standing in the English rain というところで、今夜のこのグレーの雲で覆われた空がイギリスみたいだなぁと思った。
イギリスまで続いてるんだな・・・。


Setlist
  1. Fuckin' In The Bushes
  2. Go Let It Out
  3. Who Feels Love?
  4. Columbia
  5. Morning Glory
  6. Supersonic
  7. Fade Away
  8. Acquiesce
  9. Gas Panic!
  10. Cigarettes & Alcohol
  11. Step Out
  12. Slide Away
  13. Champagne Supernova
  14. Don't Look Back In Anger
  15. Live Forever
    ----- encore -----
  16. I Am The Walrus