皆さんは「ファンコット」という音楽ジャンルについて、どんな音のイメージを持つだろうか。 カウベルがスッコンスッコン鳴っている、4つ打ちじゃない変なビートだ、アジアンメロディーだ…… もしかしたら、「全体的にダサい」と思っている人も、中には居るかもしれない。 現にファンコットが入ってきた当初は「スットコドッコイミュージック」とうたわれていたのだから。 だが、それだけではファンコットの本質を捉えたとは言い難い。 ファンコットにはどんな要素も含めてダンスミュージックに変貌させる、強いパワーがあるのだ。 今回私はモリコンに参加するにあたって、「ファンコットのパワーを紹介できるようなトラックを作ろう」とした。 曲の中に含まれている、アジアンメロディー、サンプリングボイス&ラップ、アシッドベース、パッヘルベルのカノン、ハードスタイル…...すべてファンコットではお馴染みとなった要素だ。 そして、楽曲構成はファンコットのシングルトラックの作法を忠実に守った。イントロとアウトロの構成が似ているのはそのためである。 この曲にはこのコンピの特性を生かし、「Le Fruit Defendu」にインスパイアされたフレーズ、そしてVMEを盛り込んだ。 そして曲の完成度を上げるべく、何度も聞き、推敲した。曲の構成は1日でまとまったが、最終的には4回作り直した。 このトラックを聞いて「だせー」って思っても別に構わないが、以上の意図を意識して聞くと、また違った感想を得るのではないだろうか。 願わくば、クラブハウスでこの曲をかけて、皆さんと一緒に踊りたい。 モリコンに参加した今、私はそう強く願っている。 |