2人の共同プロデュースによるアルバムですが各自どういう所に力を入れましたか?
K:まず今回のアルバムのテーマとして、明るく楽しく聞きやすい事を重視して行こうと思いました。Y.O.G.とは更にテーマに沿ったトラックを話し合い、出来た楽曲からの絞り込みも更に厳しくして行きました。お互いに一番気をつけた事は、サムライの色を失わない事。そして各自がラップだけでなく、マルチな才能を持ったグループだからこそ、そういう所も引き出して行く事を心がけました。全曲がリードになっても良いくらいの詰まったアルバム、これが聞き手にも充分に伝わる為に何度も修正、聴き直しました。他には無いサムライトループスの個性と色を全面に押し出したアルバムです。
でも一番気を使ったのは、うちのスタジオのデータが途中で無くならないようにした事ですが…(笑)
Y:相方の手腕を評価するかしないかは人次第、俺はただ目の前の仕事をこなしたまで。ヒップホップをより躍動的な楽曲に仕上げたかった!あとは夏っぽさの注入、かな
今アルバムを彩るトラック製作についてなにか語って下さい。またトラック製作において参考にしているアーティスト等ありましたら教えて下さい。
Y:今回は機材を大幅に導入して作ったんだよ、俺のマシン、いわば。。。名機。名器さ。アーティスト道はケモノ道。足跡は追わないのさ。
ピートロックです。あとm-flo☆
K:元々ストックは大量にあるので、制作云々という事はそんなに無いんですが。あまりテクニカルになりすぎない事も心がけました。ラップが収録されてからは、細かいエディットと曲としての構成展開に気を配りました。サンプリングしたものを自分で弾き直したり、音質の補正にも注意しました。ちょうどサッカーのワールドカップ予選やプロ野球のセパ交流戦が始まった時期なので、音楽との両立には苦労しました(笑)
タカツキ主導のファンク色の高い前作に対してメロディー・音質においてサムライ
の新しい局面を切り取ったアルバムになったと思いますが?
Y:まぁそれは今までさぼってた僕らの色が出ただけかな、と。今年から心を入れ替えもっと働きます。
K:ファンク色強い楽曲も勿論サムライの色ですが、実際まだまだたくさんの色があります。各ソロやユニットなんかを聴いてもらったら、色の違いは明確でしょう。メンバー全員が全く違いすぎる個性を持ってるからこそ、集まった時に色んな色を出せるのが強み。新しい局面だとは自分では全く思ってないし前からあったもの、コレも一つの色ということです。まだまだ誰も知らないサムライの色はたくさんあるし、何年かしたらタカツキさんがウッドベースじゃなくてエレキギターなんて事も有り得る訳ですから(笑
個々の活動を勧めている、まとめることが大変なMCをプロデュース・楽曲まで昇華するときの苦心談等ありましたら聞かせて下さい。
K:たくさんです(笑)テーマの統一が凄く役に立ちました。同じ意識を持つと個々で素晴らしい力を発揮してくれる面子なので。あとは基本的にホメ殺しです(笑)自分が一人の時には自分も褒めたり、ゾムのメガネも磨いてあげました。どうやら褒められたら伸びるグループみたいです。でも今でも全然まとまっては無いですよ。まとまりが無い事、コレって意外にマイナスに考えるよりプラスに考えてみたら、視野は一層に広がって面白いんで
す。
Y:全員集合が出来ない。皆忙しいのかめんどいんかわからないけどメールすらも返事が来ない。それすらも慣れた。
得にメテオというウチの伊達男がまた気まぐれな奴で...性悪天使みたいな奴。メテオじゃなかったらとっくにクビにしてるね(一同笑)
独自の活動を尊重した特殊なスタンスにありながらもリスナー
から強い支持をえているサムライトループスの魅力とはなんですか?
K:個性じゃないですかね。言ってみれば普通の個性でもあるし。でも平均点を極めるんじゃなくて、互いの「普通」から飛び抜けた濃い色がイイ感じで融合してるからじゃないでしょうか。ホントは誰でも出来る事、でもそこを楽しみながらしてるからこそ、共感が涌いてくれてるのかもしれません。
Y:逆にこっちが聞きたいくらいですがここまで個性的な、小学校みたいクルーは他に無い、ってところかしら。「人間くさい」んじゃないかな?
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