1998.11.14(Sat.)(六本木PIT INN)

燦燦スーパーユニット

渡辺香津美(G)野村義男(Vo,G)神本宗幸(Key)櫻井哲夫(B)則竹裕之(Ds)
スペシャルゲスト 世良公則(Vo,G)


7月に沼津で野外ライブとして集まったこの顔ぶれ。私はこのライブには行けなくて、とっても残念に思っていたら、1度きりではもったいないと本人たちも思ったのか、再度ライブハウスに顔をそろえてくれました。

M-1「ゼビウス」

オープニングは野村氏の曲。ギタリスト何人かによるゲーム音楽のアルバムに入っているそうです(ちなみにベースは櫻井さんが弾いているそうです)。よっちゃんには歌もののイメージが強かったのですが、ロック色の強いフュージョンという雰囲気の曲で、ちょっと意外でした。

M-2「Cross Road」(Cream)
M-3「Little Wing」(デレク&ドミノス)
M-4「Going Down」(Jeff Beck Group)
M-5「Red Boots」(Jeff Beck) 
注:()はオリジナル曲の演奏者名

「ロックの名曲シリーズ」と銘打ってのM−2〜5は、さほど詳しくない私でも「あ、これ聴いたことある」と分かる選曲(とはいえ、ちゃんと分からなくて全部調べるのに時間がかかってしまいました)。クラプトンが2曲、ジェフ・ベックが2曲。ギタリストらしい選曲で、ギターのお二人は、本当に楽しそうに弾き捲っていました。「Red Boots」では則竹さんの力強いソロも聴けました。

M-6「You Can Do It!」
M-7「ユニコーン」

野村氏は退場し、ギタートリオでの演奏。ここまでとは違うフュージョン系の曲です。
「You Can Do It!」は櫻井さんのセッションではよく演奏される曲ですが、私は今回初めて聞くことができました(かっこいい曲なんですねぇ)。リズムはちょっとジャズっぽい感じ。ここまでの曲でも香津美さんのテクニックは凄かったのですが、さすがにフュージョン系の曲になると一段と色々なフレーズが出捲ります!
そして、香津美さんの「ユニコーン」(この曲、好きなんです!)。ギターソロのアコースティックなイントロから始まり(これがめちゃめちゃきれいでした)、前の曲に引き続き複雑なフレーズがでまくります。
前半のストレートなロックナンバーが骨の芯にびしびし入ってくる感じなら、この2曲は脳の奥の方に入りこんでくるように感じてしまいました。 

M-8「ブルース〜サマータイム」

休憩を挟んでの後半では、神本さん、世良さんを加わえ、世良さんのボーカルをフィーチャーした構成になりました。ステージには6人がのっているわけですが、意外と狭く感じないなーと思ったら、神本さんはKey1台でプレイしてるんですね。
まずは神本さんのエレピがリリカルなソロを演奏し、続いてブルースのコード進行でソロ回しをし、そのまま「サマータイム」に流れ込みます。いよいよ世良さんのボーカル登場!内に熱いものを秘めたような「サマータイム」でした。世良さんの歌を生で聴くのは初めてだったのですが、昔から聴いてきた通りの男っぽくてセクシーなボーカル(!)足元から昇ってきてライブハウス中の空気を揺らすような歌声に思いっきり酔いしれてしまいました(*^^*)(則竹さんも、ぐっと切ない表情で叩く場面も)

M-9「Stand By Me」
M-10「銃爪」
M-11「REBELS」
M-12「Passion」

M-9でまたカバー物、M-10〜12が世良さんの曲でした。M-10は、打ち込みの音から始まるのが、ちょっと意外な感じ。個人的に、世良さんのレパートリーでは懐かしい気持ちが蘇っていました。
(私にとって、生まれて初めてのロックは世良さんだったような気がします。世良さんの曲って、男っぽくて、ちょっと危険な感じがあって、「これが大人の世界なのね(爆)」と憧れだったのです(何考えてるんだか...)この曲を聴くまで忘れていたんですが)

E-1「燃えろいい女」
E-2「It's Only Rock'n Roll」

アンコールはツイストのナンバーと、ローリングストーンズのカバー。ストーンズがお好きだという世良さんの選曲でしょうか(私が聴いたストーンズのベスト盤では、この曲の解説を世良さんが書いてました)

○ ○ ○

大半がロックという選曲。スクェアや他のセッションでもロック系の則竹さんは聴けるのですが、今回は本物の(?)ロック!則竹さんの明るくてくっきりしたドラムは、やはりロックも似合うなぁ、と再認識しました。
太鼓は白いソナーのセット。ここのところ、基本的なセッティングは変えず、スネアのみ交換というのが定着しているようです。以前、則竹さんは白いソナーについて、「ロックが叩きたくなるセット」と言っていたことがあります。具体的にどういう意味なのかは分からないのですが、今回のライブに関しては茶のソナーよりワイルドな雰囲気のある白いソナーの音色が似合うように感じました。

演奏の良さもさることながら、メンバー自身が各々とっても楽しんでいる様子だったのが印象的でした。
香津美さんのフレーズに「何がおこっているのか分からない」といいつつ応戦するヨッちゃんの二人のフレーズの出し合いは見ている方もおもしろかったです(本当に、手元を見ていたら目が点になってしまいました)。
則竹さんも、世良さん,香津美さんという大御所に煽られてのソロでは必死な、でも楽しそうなドラム小僧の表情。そう、則竹さんが「まずはシンプルにいこう」「次はこう叩くぞ」「最後は叩きまくってきめよう」と考えている様子が分かるような(本当にそう考えているかは分かりませんが)表情でした。

一言にまとめてしまうと、「スカッとするライブ!」でした。終わった後、ステージ前方に出てきてメンバーと並んだ時の則竹さんは汗だくで蒸気した顔で、でも「爽快だったー」というような表情。やっているメンバーが楽しんでいるライブは、聴く側も楽しいですね!

special thanks to Mr.Minemura

(kozue)


追記
このレポート用に、カバー曲のオリジナルを全部聴いたので、書いている間はハードロック三昧でした(笑)
ロックの名曲をカバーをするということなら、今度は則竹さんのディープパープルを聴いてみたいです!(昔コピーしていたということなので...)

(Kozue)

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