1998.10.23(fri.)(六本木PIT INN)

KORENOS 

是方博邦(G)則竹裕之(Dr)須藤満(B)


演奏についての詳しいレポートは京都ラグでお読み頂けますので、MCの内容と私の感想を少しレポートとして出させて頂きます。

1.マリアナス

2.HEART OF EARTH

「2週間の旅から、帰ってきました!」と是方さんからご挨拶。
2曲目の「HEART OF EARTH」が以前F1で使われたと紹介し、
「しかし、『TRUTH』には、勝てませんでした・・・」
「いや、今やあの曲はパチンコ屋で「軍艦マーチ」みたいになってますから」と答える須藤氏。しかし、「あれは、自分達が演奏しているものではないので、『本物はこんなにベースが聞えないはずだ...』と気になってしまう」とのこと。
(注:T-スクェアの演奏したものがかかっている店もあるそうです) 

3.HIGH SPRITS WOMAN

4.ペンギンの初恋

演奏後、なぜかバツが悪そうな須藤さんと、笑いながら須藤さんに何か言っている則竹さん。
何だろう?と思っていると、実は、「ペンギンの初恋」で一箇所思いっきり間違えてしまったと、須藤さんから自己申告がありました。
「この曲、ツアー中、自分にとって鬼門だったんです。頭で分かっているのに、違う音を弾いちゃうんですよね・・・」
「俺も、弾こうと思っている曲と違う曲を弾くことってあるなあ」
「ああ、それ、この人(と則竹さんを指差す)よくやりますよ(爆笑)」
則竹さんがライブで曲を飛ばしてしまったことや、『MAGIC』をやるはずがイントロが似ている『TRUTH』と間違えてしまったことを暴露!(本人は覚えていないそうです)

又、今回のツアーがとても楽しかったという話から、何といっても是方さんのマネージメントが素晴しかった!と絶賛する須藤さんに対し是方さんは「いつも野獣王国仕切ってるから、もう、大丈夫よ〜!」

続いて則竹さんもツアーのお話。オフの日に是方さんと二人で行った倉敷がとても良かったそうです。又、岡山〜鳥取の移動の際、前日の台風の影響で電車が不通になってしまい、大パニックになってしまったとか(須藤さんのお弟子さんが車を出してくれて、事なきを得たそうです)。鉄道好きの則竹さんには、電車の移動も楽しみなようで、岡山〜鳥取の電車に乗れなかったのは残念だったけれど、三ノ宮まで「スーパー白馬」に乗れて、「めちゃめちゃ早いディーゼルなんですよー!」と嬉しそうにお話ししてました。
開演前から気になっていたのが、則竹さんのセットの後ろにある映画「タイタニック」のポスター。ツアー中、熊本にある行き着けの飲み屋から盗んできて(!)、ツアーのお守りにしていたそうです。「タイタニック」がお好きだということは何度か聞いていますが、このツアー中にまた見に行ったとか。 

最後に是方さん。オフの日に映画「プライベートライアン」をみにいったそうで、
「もう、めちゃめちゃすごいんです!」戦地の状況をとてもリアルに表現していること有名な作品なので、そのリアリティに驚いたのだそうです。
「心して映画館で観ることをお薦めします!」

5.トリオのための新曲 

ここで是方さんから野獣王国について、2つお知らせ。
・セカンドアルバムのレコーディングの話が決定!
・各人の教則ビデオを順次発売している
「KORENOSも、何らかの形でCDにしたいと思ってます」 

ここで、ステージ前方中央にシンバル一つとピッコロスネアがセットされて、9月のKORENANOSで披露されたアコースティックコーナー(?)。いつもはステージ後方でセットについている則竹さんが「ファンには涙もの」(by是方さん)の客席に近い場所でのプレイ。「途中結構(客席が近いことに)慣れてきたかなと思ったんだけど、やっぱり緊張しますよね」とのこと。

6.夜空ノムコウ

7.スパイ大作戦 

2曲ともブラスティックを使ってのプレイ。スネアでも叩く位置をヘッドの真ん中にしたり、枠ぎりぎりにしてみたり、リム(枠)を叩いたり、強弱を豊かにつけたり、とっても表情豊かなプレイ。楽器の数が少なくても色々な音が出せるし、たっぷり歌うことができるんですね。
M6はブラスティックで叩くシンバルの響きが印象的!M7ではカリッとしたスネアの音色が素敵でした。

「次の2曲は須藤君の曲です!」と須藤さんから曲の解説です。
1つはKORENANOS(KORENOS)でお馴染みの「振り逃げ」、もう一つは新曲でタイトルは「ドクターK」。ドクターKとは、野球で奪三振王を意味する言葉で、「頭を使えば一球でアウトにできるのに、名声欲しさにいっぱい球数投げることになってしまう。つまり、すごく疲れる曲ってことです」
(注:三振をとるとスコアブックにKがマークされることから、この呼び方がついたようです。須藤さんがお好きだといっていた野茂投手はこのタイプで、スタンドにKのカードを持っている人がたくさんいたことがありますね) 

8.ドクターK

9.振り逃げ

10.カーニバルイブ

 

「じゃ、来年もこの長い長い殺人ツアーをやるってことで(笑)」といいつつ、 「長いツアーといえば...」と、ギターマガジンにCDレビューを依頼されたB.B.キングの話になり、プロフィールに年間のライブ数が平均275本と書いてある75才のキング氏に「上には上がいるもんや・・・」と愕然とする是方さん。
「じゃあ、やりましょう、来年275本!」と須藤さん。

アンコール おいしい水 

ボコーダーを使うメロディーがとっても耳に残る、KORENOSではお馴染みのボサノバ。
イントロでは「のりたけひろゆき」「すとーみつる
(思いっきり低い声)」と言ってみたり、「Fly Me To The Moon」や「イパネマの娘」、果ては「TRUTH」まで飛び出すお茶目な是方さんに会場は大うけ!(ボサノバの「TRUTH」なんて、初めて聴きました!)

 

全体を通しての私の感想。まず、須藤さんの低音はいつにも増して胃にがつんと響いてきました。個人的には「マリアナス」が印象的でした。トリオで聴いたら「こういうベースパターンだったんだ...」というのが見えて、タイトなリズム隊に是方さんのギターがざっくりと乗っている感じがとっても気持ち良く聞こえました。
須藤さんが「鬼門」だと言っていた「ペンギンの初恋」は、是方さんの曲の中でも特に好きな曲。この日はハードなイメージの曲が多く、そういう曲の是方さんもスカッとして好きなのですが、それだけに「ペンギンの初恋」の繊細な演奏が心に残りました。
そして、「ツアー最終日ということで、1曲1曲を大切にいきたいと思います」とMCで話されていた則竹さんのプレイは、音が一つ一つ粒がぴしっと立っているように感じられ、心意気が伝わってくるようでした。特に「振り逃げ」のソロでは、自分を投げ出して向かっていくような大胆さと、大きな流れを感じさせるプレイで、聴いていてぞくぞくしました。
3人ともこのツアーがとても楽しく有意義であったようで、MCも楽しかったし、演奏も「今日が最終日!」という気合いが乗りまくっていました。

本当に、 いい旅だったんですね!

(Kozue)

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