1998.9.22(Tue.)

道下和彦Presents“THE TRIO” (六本木PIT INN)

道下和彦(G)永井敏己(G)則竹裕之(Ds)


  (1st SET)
  1. Bonnanza
  2. Discovery
  3. Power Job
  4. Tuki no Tategoto
  5. Wish
  6. The Theif
    (2nd SET)
  7. Earthquake
  8. Cloudia
  9. Swingin' Fisherman
  10. Bumpin'
  11. Spring Suite
    (アンコール)
  12. Spice Love

   台風にあおられながら、やっとの思いでたどり着いた六本木ピットイン。   悪天候にもかかわらず、後ろの方の席までかなり埋っていました。    ここのところ、見るたびにセッティングが違う則竹さんのドラムですが、今回は   白いソナーの太鼓(Sonic Plus)で、タムタム2つをラックで固定、右手側に一番   口径の大きいタムタムとフロアタム(よく見えなかったので、両方ともT.T.だった   かもしれません)を並べてありました。スネアはメインの一つだけで、ちょっと胴   が深めに見えました。シンバル類は少なめで右にチャイナ,ライド,クラッシュの   計3枚、タムタムの真ん中のちょうど顔の前辺りにスプラッシュ、左にクラッシュ   が1枚です。とっても、シンプルです。    今回は新曲が色々出ていたのですが、中でも、M4,M5,M6,M8は道下さんが最近プラ   ネタリウムのサウンドトラックとして書いた曲!プラネタリウムの中で、星を投影   せずに画像を映して、ストーリーが流れるというもの、イラストを和田誠さんで、   音楽を道下さんが担当しているそうで、今は京都のプラネタリウムで見れるそうです。   この音楽は10月下旬にCDとして発売されるそうです(^^)   で、曲の方は、ストーリーに沿ってかかれているせいか、情景が頭に浮かぶような   雰囲気でした。「Tuki no Tategoto(月の縦琴)」はタイトルから連想され通りの   穏やかできれいなメロディ、「The Therif」はピンクパンサーのテーマを彷彿させる   曲で、ハイハットの「チーチッチ」というスウィングのリズムの上にちょっと怪しげ   なメロディ(月を盗みに行くお話しで流れるので、こういう曲なんだそうです)。   実際にプラネタリウムで聴いてみたい!と思いました。   これらの新曲では、則竹さんはブラシ、ブラスティックなどを使うプレイが多く見ら   れました。「Swingin' Fisherman」では珍しくブラシで則竹さんのスウィンギーな   プレイが聴けて、ちょっと感動(ブラシを使うといっても、片手にブラシ、片手に   スティックで叩くプレイが多いですもんね)。       M8は永井さんの新曲です。道下さんいわく永井さんの曲は「都会的」だそうで   「都会っていっても、『AKIRA』(大友克洋氏のアニメ)に出てくるような近未来な   サイバーな都会!」の雰囲気を感じるとか。そう言われてから聴いてみると、   無機質な街の中にいる孤独...のようなものを感じました。   そこから、各人の書く曲のイメージの話になり、則竹さんの曲については「牧歌的な   感じがする」と道下さん。でも、「結構ややこしい曲をもってくる」という   永井さんの意見も。(永井さんは、KORE-CHANzや「SOLITUDE」で則竹さんの曲を弾いて   います)道下さんはご自分の曲が「よく『どこかで聴いた感じがする曲』と言われる」   そうで、逆に「永井くんの曲は、どこにもない!聞いたことない!」曲であると。   (確かに、永井さんの曲は文章で表現するのがとても難しいです)   「Spring Suite」では、道下さんが買ったばかりのギターを御披露目。「みなさんに   よく見えるように」と譜面台を下げてプレイされたので、本当に手元がよく見えました   (道下さんは楽器を見せるために譜面台を下げたのですがね(^^;)   この曲はタイトルの通り、構成が組曲風に大きく3つに曲調が分けられているのですが、   3つ目の部分に移るところで、則竹さんはローディーさんの手を借りてライドシンバルを   交換。短時間での交換でしたが、見事成功。見ている方も、ほっとしましたが、則竹さん   もニッコリ(ローディー氏に向かって、だったように見えました)。   アンコールで演奏された永井さんの「SPICE LOVE」は、何度も演奏されている曲なの   ですが、実は私はこの日初めて聴けたのでした。テンションの高いドラムソロから始   まるエキサイティングな曲で、16分系のリズムをシンバルで、ハイハットで、スネアで   と叩きまくり、途中左足クラーベがでてきたりして、音数も多く、とてもかっこいい曲   なんです。則竹ファンに人気があるのがよく分かりました。   このトリオでは、曲調が色々で、結構最初は聴いていて難しい曲もあるのですが、   とにかく則竹さんの色々なプレイが聴けます。ブラシやブラスティックのプレイ、   曲調に合わせてマレットで柔らかく叩いたり、あるいはシンバルをびしばし叩き   捲ったりで、このトリオのライブが終わった後はいつも「堪能した〜」と思って   しまいます。   2〜3ヵ月に1回くらいのペースでライブをやってきたTHE TRIOですが、メンバーの   スケジュールを合わせるのが難しくなってきたようで、今回は4ヵ月ぶりでした。   回数が減っても、今後も是非是非、続けてほしいです。   (TEXT by Kozue)

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