遠く深く 響く音 石の柩(はこ) 包み うねる波 瞼 閉じ 少女は ふるさとの空 想う
捧ぐため 守るため 宿命(さだめ) 受け入れることに もはや ためらいは無く 暗い世界へ旅立つ
手を伸ばし 触れた壁 爪先は 凍りつくだけ 流れを統べ 司るという 龍に 祈り 少女は唄う
笑顔の花 咲き誇れと かつて あの人が言った 還らぬ日々 消えぬ気持ち 望んだ 景色の代償(かわり)に…
一筋の 陽が射し込んで 足もとを 円く照らした
儚く咲く 哀しい花は 少女の胸を埋め尽くし 踊れ まわれ 歌よ届け 数多の祈りと共に
愛しい人 消えぬ想い 守れなかった 流れの果て あの人と 巡り逢えたら…
巡り 流れ 輪廻の花 滲み、融けてゆく 魂(こころ) 水面に咲く 淋しい花になって 見守り続ける
永久に 枯れること無く