タバタミツル INTERVIEW (1999年8月発行oo6号に掲載)

80年代の初頭の京都でバンド活動をはじめたタバタ氏は、のいづんずりや初期ボアダムズに参加。
ハヤシ(Ba/UFO OR DIE、ダムロック・サンドヒル)ヤマザキ(Dr)と
第一期レニングラード・ブルース・マシーンを結成。
大音響なサイケデリック・ロックで、盛り上がりつつあった関西アンダーグランドシーンの一翼を担った。当時の音源はアルケミーレコードのオムニバスや、
98年に発売されたCD『レニングラード ブルース マシーン!! ファンダンゴ』(Gyuune casette)で
聴くことができる。
その後、東京に渡り、ZENI-GEVAに加入。
ノイジーかつヘヴィーな独特なサウンドはハードコアリスナーを中心に海外でも高い評価を得て、
Nux、Pathological、 Public Bath、Altative Tentacles、NG等のレーベルから
数多くの音源を発表。海外へも精力的にツアーした。
また、ソロでもノイズ、アコースティックの弾き語り等の活動をしており、
この度、アメリカのElsie and Jack recordingsから初のソロアルバムがリリースされた。
現在は、元RUINSのマスダリュウイチ(Ba)ワタナベヤスユキ(Dr)との
新生レニングラード・ブルース・マシーン、
K.K.NULL(Dr)船橋陽(Sax)との即興音楽グループ、GUGANで活動中。
ZENI-GEVA活動再開の予定もある。
このインタビューの話(とくに後半)はちょっととんでとんでまわっているが、
電話や会話を収録したもので、文書でやりとりしたわけではなく、
実際にこんなことをしゃべっていたのであった。

●レニングラード・ブルース・マシンの再結成をしたのは?
昔の録音がでることになったので、発売記念をやろうと思ったけど、
前のメンバーはみんなやらへんと思うし。違うバンド名ではピタッとこない。
で一回違うメンバーでやってみたらうまくいったので、そのままやろうかと思った。
でもかたまりそうになった途端に、問題とか面白くない部分がでてきたりして。

●最近は動いてないんですか?
動いたり止まったり。イモ虫ごーろごろ。よりはシャクトリ虫かな。

●あのCDの昔のレニングラード・ブルース・マシンの演奏を聴いてどう思いましたか?
感動した。下手やけど。今ではいなくなった10年前の自分がいた。

●ソロでのノイズや弾き語りは昔からやっていたんですか?
ZENI-GEVAをやる以前は・・・七つの大罪の一つである怠惰・・・・・Natural born lazy。
そういえばその時期ずっと好きだった曲が、フェアポート・コンヴェンションの『SLOTH』やって、
それはそのものズバリ「怠惰」っていう意味で、まあ偶然でしょう。
ZENI-GEVAが精力的にツアーをやっていた時期はそんなことをやるヒマはないよ。
どこいっても言葉の通じない異国の人間にかこまれて、
日本人3人だけでああいうハードにいろいろまわるツアーっていうのは特異な人間関係を生み出すわけよ。
今まで関西とかでいろいろやっててもそんな体験はない。
そんな中でソロとかやってる余裕はなかった。つまり家にいなかったんよ。

●最近GUGANでよく活動していますね。
GUGANはおもしろい。聴いた時の感覚があまりにフレッシュやったんですごいインパクトを受けた。

●GUGANは、即興なんですか?
基本的にそうなんやけど、やっぱりライヴがつづくと暗黙の了解ですすむベクトルが決まってくる。
決まってきたらまた壊しにかかる。構築と解体を繰り返していく。なーんちゃって。
30越えて、やっと即興演奏を聴くだけの立場からやる方に変れました。そういう自信がでてきたかな。
なーんちゃって。魂はフルスピードで輪廻を漂っている。なーんてかっこいいことも考えたりして。
それでも腹は減るし、性欲はわいてくる。しょせん3次元の世界なんてそんなもんさ。
とりあえず3次元では時間は直線的に流れてるわけですし。
さっき77年以降のC級ブリティッシュパンクのコンピレーションを聴いたところです。
いやあ笑いました。
この後シュトックハウゼン聴いて、デッド聴いて、エルモア・ジェームス聴いて、裸のラリーズ聴いて、
ケミカル・ブラザーズ聴いて、オールネット・コールマン聴いて、
いきなり映画『ウィークエンドシャッフル』のビデオをみながら由紀さおりを聴くと、
まあみんなタバタはただのパラノイアとちゃうかと思うんでしょうけど、それが今回のオチです。
愛も大事やけど・・・・・・・・・・・・とりあえず今のとこはそれが大事なんではないでしょうか。
明日朝イチでBAD BRAINSを聴こう。
でも、ずっとドアをあけていると悪も入ってくるんですよ。
あとは自分で選択するだけですね。踊らされるか踊らないか(ダンスの意味ではない)。
そういや高円寺に天下一品ができた。
歩いて2、3分の距離で京都白川本店とか書いてあるので、いつでも故郷を思いだします。
おっかさーん。♂♀§■▼◯。A%@〜♪
(その後、突如謎の歌を残して電話は切れた。)

(取材:99年7月18日)
 
 

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