第9話(S47.12.4)

その日は川津の友人清川新吾の結婚式であった。場所はうかい鳥山である。
すがすがしい青空の下、最初は何という事もなく式は進行していた。
ふと目をやると清川は興奮剤を飲んでいた。目つきが悪い。
突如、ウエディングケーキに隠していたシュマイザーMP40を取り出すと
花嫁の方に向かって走り出した。
 
銃声が響く。何を考えたのか清川新吾は花嫁を射殺、花嫁衣装が鮮血に染まった。
異常に気づいた参列者が駆け寄るが清川は全員に銃を乱射する。
参列者全員が死亡するが、川津は運良く生き残っていた。
 
その後清川は部下を率いて現金輸送車を強奪、警備員全員を射殺する。
所変わって、七曲署そっくりの競馬場の事務所に乱入。
またしても全員がマシンガンの餌食になった。

小野進也はシュマイザーの構え方からみて
「これはシロウトじゃない、訓練された者の犯行だ」と断言。
   
ひ弱な清川新吾は力が欲しいと念じブラックスパイダーに入って
殺人訓練をうけていたのだ。

入院している川津に清川から呼び出しがかかり目隠しされてアジトまで連行される。
「俺は力を手に入れた」シュマイザーを乱射する清川。
「そんなものはただの道具にすぎない、俺はお前を素手で叩きのめす」と宣言する川津。
ドアに爆薬を仕掛けてワイルド7ごと吹っ飛ばそうとする清川。
危機は川津の機転で回避できた。
川津は自分専用のオートバイの開発をし、一対一の勝負に出た。


清川対川津の勝負が始まった。
ジープで逃げる清川、バイクで追い回す川津。
弾倉の交換時間まで念頭に入れた川津の一撃が清川に決まる。清川の負けだ。
   
失敗した者は自分の生命で償うのがブラックスパイダーの掟である。
清川は川津の目前で自爆して果てた。
途方に暮れる川津は夕日に向かってバイクを走らせた。


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