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 今回、NAPSAXが、1st mini album「蒼い空」をリリースした。そのアルバムの内容は、アルバムの題名が表す通り、どこまでも突き抜けるようなポジティブな歌詞。それを歌い上げるVo.shimayanの少年のような声。聴いた瞬間に我々の脳に駆け上がり、リズムに乗せて自然と体が動いてしまう。そんな怪作をひっさげ、12月からはツアーを行う彼らを代表して、スタジオ練習直後のshimayanにアルバムについて伺った。

−蒼い空の全体の印象は?

 やっぱポジティブ。これにつきますね。前作よりも全曲ポジティブ度は上ですね。

−なるほど。前作からポジティブ度が上がっている、というお話がありましたが、ポジティブな歌詞にこだわりがあるのですか?

 こだわりはないけど、聴いて元気出たり気持ちが楽しくなるような曲、っていうのは、詞が明るくて前向きなほうが、そういう気持ちになると思いますね。性格的にもポジティブな性格やから、たぶんそれがあわさって出来てるんかな、と思う。

−前回インタビューしたときに、曲を作っている際に神がおりてくる、というお話をされました。今回は?

 おりてきてるね、やっぱ。神様がおりてくるんは、イイ曲とか悪い曲とかはなくて、基本的に作曲の神様がおりてくる。ようは神様がおりてきたときにメロディが頭の中に作られていく、みたいなそんな感じ。そこからは頭の中で出てきたメロディを(頭の中で)ずっとフルで流して、家に帰ってそのメロディをおぼえてたら、そこからさらに頭の中でAメロであったり、Bメロであったりとかを作っていったり。たいがい浮かぶメロディってサビやから、浮かんだメロディのサビの部分を、ドラム・ギター・ベース・ホーンを頭の中で作って、そこから音に残して広げていく感じ。

−まず神様が担当して、あとは人間のshimayanが担当するという感じ?

 かな?

−なるほど。CDが発売され、もうすぐツアーが始まるわけですが、ツアーの魅力を教えてください。

 やっぱりNAPSAX自体が、いつものライブよりかは気合いの入ったライブをすると思うし、もちろんそうなると、よりお客さんには楽しさとか伝わると思うし。あとはみんながCD買って、曲を聴いておぼえてきてくれたら、いっしょに歌って踊って、それこそホンマにひとつになれる感じがするから…そういうところが魅力かなぁと思います。

−そのツアーなんですけども、もしかしたら新曲の発表があるのでは? と期待しているんですが、新曲のお話をお聴かせください。

 一応できつつある曲は、日本語の曲で。2曲ほど"バッ"といかしてもらおうかな、と思ってるんですが。これまたえぇ曲で。"期待大"やね。

−さらに磨きがかかったものに?

 まだ何とも言われへんけど…だいぶえぇ曲やと思う。ツアーでは演奏時間がそんなにないから…とりあえず(演奏するのは)「蒼い空」の6曲。これと、あと1曲出来るか出来へんかくらいやから、たぶんせぇへんと思うけど。まぁ、ツアー前後のライブからちょっと、初お目見えかな。

−ちょうどこのインタビューが掲載されるあたりからですね。それは楽しみです! さて、プロフィールに掲載されていた、米米クラブやLOW-IQ-ICHIは今回のアルバムに影響されましたか?

 してません。

−即答ですね(笑)

 アルバムでは特に影響されたということはない感じですね。そのあたりは「作曲の神様」と「shimayan」まかせで(笑)

−(笑) さて、少し前のことを…前作のシングルからのNAPSAXの流れを、ざっとお聴かせ願いたいですけども。

 シングルを今所属してる"Limited Records"に送って、ウチから出せへんかということで、出すことに決まって。その間にもライブ活動しーの、レコーディングしーの。まぁ、ありがたい話、テレビやら雑誌やらに登場しーの、今にいたると。

−そんな中で、STYLE OF LIMITED#03(以下SOL3)やSKA BASHに参加されましたが。

 まぁ、SKA BASHに関しては、前から出さしてもらってるイベントやからアレやけど。出させてもらってる以上に、自分がバンドをやってないころによく行ってたイベントやからそういう意味では思い入れが強いし、そういうオムニバスに入れてうれしいなぁと思う。SOL3は…今が旬のバンドが集まってて。で、音の面にしても、スゴイしっかりしたバンドばっかりやから、そういう意味では引けを取ってしまう部分があるかなと自分では思うんやけど。まぁ曲に関してはぜんぜん負けてないし。1番取りにいけるぐらいの曲やと思うんで。そういう意味では、SOL3はいい刺激にはなったかな。

−これは個人的な質問なんですけど…NAPSAXの、特に男性陣に"ダウンタウン"の血が流れてるのではないかと思ってるんですけども。

 (笑) あー、まぁ、その部分は流れてるわな。ダウンタウンさんについてもう20年ほどやってきたし。

−ついていってるんですか?

 もう言うたら弟子みたいなもんやから(笑)

−(笑)

 逆に言うたら、血が流れてくれてなかったら今まで何やってきてんやろ、ていう。

−もう遺伝子レベルで?

 そうやね。簡単に言うたら師匠と弟子みたいな関係やから。

(笑)

 そういう意味では言うてもらえて光栄であったり。当然であったり。

−なるほどー!(笑) さて、最後です。ファンにひとことを。

 NAPSAXを見たり聞いたりしてくれてるファンの人に言うんやったら…まぁ、見たり聴いたりしてくれてるんやったら、もうわかると思うけどやっぱNAPSAXは明るく楽しいっていうのが表に出てるバンドやと思うから、そういう意味ではこう、ライブとか来てくれてるお客さんはもっとメンバーと接してみてもおもしろいんじゃないかな、と思う。

−会場で話してみても?

 うん、おもしろいと思うし。逆にライブで言葉はないけど、会話をするのも楽しいと思うし。

−よく「ライブは舞台とお客さんがそろってこそ完成する」と言います。

 そうやと思うし、NAPSAXはそれをライブでは一番に考えてるから。そうやって来てくれたり聴いてくれたりしてる人たちとひとつになりたい。ひとつになりましょう! という感じで。

−なるほど。ありがとうございました!

 ありがとうございました!


→ → → 各曲解説

−まず「アオイソラ」。

 アオイソラは、僕の中では歌詞と曲が最高にイカしてる曲やと思う。詞は絶対に誰しもが共感できる詞やと思います。(自分の中での完成度は)現時点では100%に近いと思ってます。これも向日葵の詩と同じく、詞は考えさせられた部分があるけど…。これは自分が凹んでるときに書いた詞で、今までNAPSAXのメンバーとかにあんまり弱い自分を見せへんかったんやけど、ものすごく凹んでて。やっぱりそういうときは(周りに)弱い部分を見せてしまう…でもそうやって弱い部分を見せても全然いいんや、と。別に人間ダレも絶対に強くないし、弱い部分を持ってるから、そういうのを見せていいんや、って。弱い部分があったんや、っていうような。サビはモロにそうやから。でもいつか元気になって明るく過ごせる時がくるからっていう、そういう詞。聴き手に向けてという意味あいもあるし、自分に向けてってのもあるね。

−次に「the power」。

 これはちょっと今までのNAPSAXっぽくないっていうか…あんまスカっぽくない英語の曲を作ろうと思って作った曲。仕上がりを聴いても、他にない感じのサウンドやったり、曲全体の流れであったり、いい感じやと思います。今までのNAPSAXの英語の曲は、裏打ちがあって、ホーンの入れ方とかもスカにありがちなベタな入れ方をしてて。それを狙って作ってきたんやけど。この曲はAメロとかに関しては、ベタな部分を引き継いで作ったんやけど、Bメロ・サビ・構成っていう面ではホーンの入れ方だけじゃなくて、ベースラインとかギターの弾き方とかコードやったりとか…結構今までにない感じの曲ですね。自分でもわかれへんような力ってまだまだ人にはたくさんあると思う。そういうことを歌った詞。ちょっとでも少しづつでもいいから、そういう今までにない自分の力とか、どこかに眠ってる自分の力を見つけて突き進んで行ってください、っていう感じの歌。

−3曲目「We are all here for you」。

 これは結構昔からある曲。これはバンド結成して、僕が曲作りだして4曲目くらいに作った曲で、だいぶ昔からある曲やから、スカをメインに出してる曲やと自分では思ってるんやけど。コレに関しても、スカやけど普通のスカコアには無い感じのメロがあると思います。たとえば、構成がそうかな? この曲は構成がややこしくて、サビのあとにCメロがきたり、間奏入ったりとか。あとコードの移り方が普通のコード進行じゃなくて、奇抜な感じ。普通に聴いてたら軽く気持ち悪いときがあるかもしれんけど、結構おもしろいかな、と思う。詞は英語の中ではこれこそ「元気づける曲」かなと思ったり。この題名の日本語訳は「オレらがおるやん」っていうような感じの訳で。NAPSAXはそういうことを聴いてる人に伝えてるんやで、と。「ひとりじゃないよ」とか「オレらがおるやん」みたいな。「NAPSAXを聴いたらいいやん」っていうような、そんな感じ。このメッセージはアルバム全体的にも言えるし、このタイトルが自分の中ではNAPSAXのコンセプトに近いかな。

−4曲目「向日葵の詩」。これは前のシングルに収録されていて、おなじみになりつつありますけども。

 やね〜。初の日本語の曲ということで。これに関しては詩にだいぶ力を入れたというか、詩が自分の中ではすべてに近いかな。オケとか。メロディももちろんいいし最高やけども、詩にも力を入れた曲。日本語の曲を初めて書いたから、どういう風に聴き手に伝えるか、っていうことを考えて。サビとかは意外に早く出来てんけど、Aメロ・Bメロとかがちょっと練りながら。素直に伝えつつたまにオブラートに包んだりとか。「まっすぐすぎず、でもまっすぐ」みたいな。

−5曲目「CHANGE!!」。

 NAPSAX唯一の裏打ちのない曲で、全編歪みという、なかなかおもしろい曲です。これはもう全編歪みにしてるのんも、「スカだけじゃない」っていうのがNAPSAXにあるから。「スカ好きだけど、あくまでロックで!」というコピーにあるように、あくまでロックの中の一スカであって。NAPSAXやからスカをせなあかんっていうわけじゃないし。自分達のやりたい曲をそのときそのときにやりたい曲をやっていけばいいと思ってるから。この曲はそういう意味では、全然NAPSAXにない感じの曲。詞は自分自身を変える…「私変わりたいわー」って思ってる人たちに…まぁ、思ってるんはえぇことやと思うし、そう思っても何かをせぇへんかったら絶対に変われへんから。そういうのを伝える曲で。やっぱ自分自身で変えていかなあかんっていう。一歩踏み出すんも自分やし、その先「こう変えていこう」って動くんも自分やし。自分の中で変わってください、っていう曲。

−6曲目「Cool Running」。

 前にいたドラムが「オレ外国に旅に出る」とか言い出して。それやったらしゃーないってなって。んでそのドラムに書いた曲。タイトルは、映画の「Cool Running」を見てて思いついてんけど。映画の中で「Cool Running!」ってセリフを言うシーンがあって、で、そこで訳が「行ってらっしゃい、いい旅を!」とかそんな感じの訳やったから、「あ、コレ使おう」ってなって。自分の中では、「Cool Running」っていうのは旅立つドラムのための「がんばってこいよ」みたいな送り出す歌かな。



*文中の写真はイメージです。


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