海ゆかば
作詞:大伴家持
作曲:信時 潔
さだ男声合唱団 (さださんが1人4役)
海ゆかば 水漬くかばね
山ゆかば 草むすかばね
大君の辺にこそ死なめ
かえりみは せじ
万葉後期を代表する8世紀の歌人・大伴家持の歌である。昭和12年に信時潔が作曲した。
作詞者と作曲者の間に、1200年間の時間が存在する。時代が変わっても、祖国を愛する
人の心情は変わらない。
この歌を軍国主義の典型のように言う人もいるが、歌には、敵を撃滅せよ、外国を侵略せよ、
などと いう点はかけらもない。
聖武天皇が東大寺の大仏に金箔を貼るべく、日本中を探させて、東北地方に金山を発見し、
それを家持が祝う歌として詠んだものである。
武門の大伴家として、公のための自己の決意 を静かに語っているのみである。
大君(天皇) の側で死のうという事は、国のために一命を捧げる事で ある。
「かへりみはせじ」とは、大和の若い士官達が、将来の志望 や家族、恋人への思いを
「かえりみずに」死地に赴いた姿に通ずる。フランス革命の時の若者も同じである。
「海ゆかば」とはこのように国のために自らの生命を 捧げるという極限の思いを示した
歌であるが、しかしそれは阪神大震災での被災者を助けるために立ち上がった多くの
青年達の思いやりと本質的には変わらない。
フランスの国歌の「ラ・マルセイエーズ」も
内容は激しいですね。
ゆけ、祖国の国民
ときこそ いたれり
正義のわれらに
旗はひるがえる 旗はひるがえる
聞かずや 野に 山に 敵の叫ぶを
悪魔のごとく 敵は血に飢えたり
たて 国民 いざほことれ
進め 進め あだなす敵を ほふらん第2次世界大戦に対する日本人の戦争を
いやがる気持 は、尊い。
鎮魂歌として、つらい思いの人もいる。
私は、祖国のために自分を犠牲にして、
戦うという気持ちは理解できる。
海ゆかば は、
メロディーが美しい名曲なので歌って行きたい。
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