湖上をわたる狐

    男声合唱組曲 四月の顔  

            大手 拓次 作詞
            林 宏太郎 作曲
                                 

       さだ男声合唱団
               (さださんが1人4役)

                    みなぎる湖上のうへに
                    爪をといで啼(な)きわたる狐、
                    まどろみの窓をひらいて
                    とほく冬の国へ啼いてゆく狐、
       
                    その肌に刺の花をうゑつけて、
                    ゆたかに蒼茫(さうばう)の衣をぬぎかへす。
                    みなぎる湖上の上に 爪をといで泣き渡る狐



                         大手拓次の幻想的な世界
         
                       蒼茫 = 見渡すかぎり青々として広いさま
                       
                       狐は、肌にトゲの花を突き刺して、青々とした衣を
                       着て、湖上をわたっている

            
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