フィルバロンはこれまでも何度か吹かせていただいたが、今回のものは最高にダークな路線の物のようだ。デザインは微妙に変わっていて、ちょっとシンプルに、機械的になった感じもするが相変わらず高級感あるデザインだ。全体のフォルムがコンパクトで、一見アルト用かな?と思わせるくらいだ。この辺もフィルバロンのいい点で、「大味なアメリカン」という印象はこのフィルバロンに限っては全くない。くわえた感じも本当にコンパクトで、アルト吹きの筆者や、口の小さい人にも違和感が少ない。
さて、吹き味は?というと、もちろんリンク系のウォームなメタルサウンドが基本なのだが、さほどチャンバーが広大という感じはなく、スムーズに軽く息が入って行く。吹いている自分には割とコンパクトに聞こえるのだが、録音を聞くと、いい感じの「こもり音」と「ハスキーさ」があって、非常にセクシーな広がりのあるサウンドになっている。
ムーディーで上質なジャズサウンドを求める方には、非常にオススメ。
Oct/2010
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