「ワーバートン」と聞いてピン!と来る人はトランペット方面に詳しい人であろう。また、情報の早い人なら、かなり独自のコンセプトを持つネックの事も御存じかもしれない。
トランペットのマウスピースシステムは特に有名で、マウスピースを分割できて、トップとバックボアの組み合わせが楽しめるというキットになったマウスピースマニア垂涎のシステムなのだ。
なので、サックスのマウスピースはどんなものなのか、非常に気になる所なのだが、ある方面の方からお借りする事ができたので、レポートしてみる事にする。
デザインはアメリカらしく「ガッチリ」と重量感のあるもので、直線的なエッジの立て方も最近のキャデラックとか、アメ車を彷佛とさせるものだ。
バレルもでっかくて、重い。合うリガチャーが無い程、やたらに太い。もちろんラバー程は太く無いのでラバー用だとスカスカだ、合うリガチャーを探すのは大変だろう。筆者でもウチにゴロゴロあるロヴナーのリガチャーの一つが唯一合うだけだった。
ディテールも独特なデザインで、それほど高くはないがバッフルがあり、チャンバーも広くなっているので、デュコフ系というよりはエッジを加えた現代的なリンクというようなデザインになっている。
レールは意外な程細く、まるでガーデラだ。この「ゴッツさ」と「精密さ」が組み合わさるとどんなサウンドになるのか、楽しみではある。
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