Selmer (Super Session)

セルマー(スーパーセッション)(定価:¥12,500)

H (SC800を使用)

F(Yss62RS)F(SC800)

with BGM(YSS-62RS)


セルマーが2000年春に発表した、ソプラノ専用のマウスピースである。まず外見の特徴は、かつての「ソロイスト」シリーズのように全長が短くエンド部分がくびれている。そこには"Super Session"と金文字で刻まれていて、なかなかかっこいい。ジャズファンのビンテージルック好きをくすぐる心憎いデザインである。

音の方は、これまでセルマーにはなかった「H」「I」「J」と言った大きなオープニングのせいもあり、大きなボリュームとキレのあるサウンドが出せる。セルマーのマウスピースにしては、そうとうカタめのクリアな音である。ただ、そこはセルマーで、行儀のよさは隠せない。


小さい音から大きな音まで、素直に息が入り、響きのいい音と音程の取りやすさを兼ね備える以前のモデルはチャンバーの奥が四角になっていたが、このSuper Sessionは奥へ向けて、丸く細くなっている。バリのラバーも同じ形状であり、サウンドキャラクターも多少似ている部分がある。(バリの方がこもった音がする)もし自分のスタイルに合えば買って損はない。

初心者には開きがやや大きいが、ほぼ初級から、上級者の使用にも耐える(長く使える)マウスピースである。また、アルト、テナーからの持ち替えの人には、このくらい開きのあるマウスピースが違和感がなくてよいと思われる。

音程とパワフルに吹く時のサウンドが気になっていた愛用のカールフィッシャーからセルマーSSの(F)に変えてみた。非常に音程のツボがつかみやすい、音色は多少そっけなくなった気はするが、割合ハードにも吹けるのでヌケと反応が向上した感じだ。全体が短いので差し込みの深さがやけに浅く、最初はえらく音程が高かったりした。オープニングもE、F、Gが増えたので選びやすくなった。

<2005年2月>

近年はプロ奏者をはじめ、ソプラノでは定番化した感がある。バリなんかの方がジャジーな雰囲気が強いのだが、ソプラノ特有の音程の問題など、諸条件からこのマウスピースに辿り着く事が多いのだと思う。設計が新しいだけあって、高音部も安定しているし、アルトでセルマーやヴァンドレンなどのクラシックラインでジャズを演奏する流れからすれば、むしろスタンダードなシリーズだと言えない事も無い。

ラバーではヤナギサワも非常に吹き易く、音程も良く、柔らかい音色でいいのだが、スーパーセッションの方が若干硬めの音色で、場面によっては抜けていいかもしれない。個性的な音色を開拓したい方はどうがんばっても難しいので、色々ある変態マウスピースを試された方がいいだろう。

<2009年11月>

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