デヴィッド・サンボーンモデルが有名なので、メタルのしかもハイバッフルのイメージの強いSAXZであるが、ハードラバーのシリーズも実はあるのだ。
筆者のメインのソプラノは現在の所、ヤナギサワのSC800というカーブドソプラノであるが、実は本当にこの楽器にマッチして、完全に満足できるラバーマウスピースにはこれまで出会った事が無かった。何故ならストレートのソプラノに比べると遥かにマウスピースに対する要求が厳しいからだ。カーブドを入手してから10年近くなるが、常にベストマッチを探し続けて来たと言えるだろう。
求められる条件は、音程が良い事(カーブドは音程的にウィークポイントを持っている。)、抜けの良い吹奏感(カーブドはストレートよりも抜けは悪い。)、音色のまろやかさ(ベルが耳に近いカーブドは耳障りな音色がツライ。。)、他にも音の分離の良さとか、太さとか、豊富な倍音のある音色とか、ある程度ボリュームが稼げたり、等等・・・
これまでは、そこそこ音程の取り良いスーパーセッションなどを使ったり、音色のダークさがなかなか心地良いジョディを使ったりしていたが、性能的に100%満足の行くものでは無かった。性能には多少目をつむって、音色が気に入ってるセルマーのメタルを使う事もあった。(独特な雰囲気は今でも気にいっている)
ビンテージのソロイストも何本か試してみたことはあったが、サウンド事体がガサツな印象を受けて、良いと思えるものには当たった事が無いのも事実だ。
・・・・・正直メタルの印象の強いSAXZだけにラバーはどうなのか?とも疑問もあったのだが、一吹きしてビックリした。「これは筆者が欲しかった要素をすべて兼ね備えたマウスピースではないか!?」と感じたのだ。
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