<<Ejiのアルトサックス吹き倒し!!>>

「テナー吹き倒し!!」の好評に気を良くした筆者ejiが

YAS32を8年、MARK6を16年吹いてきた経験をもとに現代のアルトを斬る!という企画です。

(メーカーのみなさん好き勝手言ってすんません!)

選考テーマは「今使っているマーク6が盗難叉は修復不能になったら何を選ぶか?」と言うことです。

テナーとは違ってアルトにはイメージと先入観がタップリあります(笑)

パーカーの曲がハマル、デュコフでサンボーン的に歪ませる・・・・この辺がポイントですかね?

最近の楽器はホントに音の傾向が色々あってうらやしい限りです、10数年前はヤマハ、セルマー、柳沢くらいしかなくて、

それもラッカーかシルバーのみ・・・・21世紀もまだまだサックス進化の時代ですね。

ただ、出ては消える、っていうのは気掛かりですが。

では・・・・・


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<セルマー リファレンス><参考>・・・定価441,000(税込み)

掲示板常連のclovisさんによれば、「テナーの54よりも進化(退化)してよりマーク6に近づいた」とのことだが、確かに良い音色だ。テナーと同じく音程が良く、新品から良く鳴るのはありがたい。マーク6と持ち替えて吹いても、キー配置、抵抗感など、あまり違和感がない。今までで一番違和感がないかもしれない。ただ、ワタシのフラセルと比べても、ラックアンドピニオンの如きクイックな反応、とまではいかないと思う。ヤマハやなんかで練習してきて、そろそろジャズ用の本格的な楽器を・・・と言う方はマーク6を探すよりも素直にこちらを選んだほうがよいだろう。フラジオなんかもいきなりスムーズに当たるし、音程が良い、さすがこのへんは現代の楽器だ。デュコフで鳴らしきった状態でも、押さえが効いて非常に良い感じ、フロントキーを使ったHighF#の「ギャー!」という歪みも十分出せる、コレは使える!もちろんラバーで吹いてもピアニシモからフォルテシモまでビンテージ感が再現されていて、今回じっくり吹くと非常にいい楽器なのが分かった。もし買い替えるなら最右翼。今のマーク6が盗まれでもしたらスグこれを買う。この赤っぽいラッカーも素敵なんだけど、もうちょっと音色がドライだと完璧なので噂のアンティーク仕上げのツヤ消しバージョンも登場を待ちたい(アメリカのみかな?)。F#キーもはずして欲しいね。でもセルマーもようがんばってここまで復刻したと思う、個人的にはもうちょっと細い音に仕上げて欲しかったが、あれもこれもは無理だろう。マウスピースもソロイストが付いてくるので抜かり無し。発売当初付いていた赤いチェスターフィールドケースは無くなってBAMのパックケースになってしまった。あのケースだけでも欲しかったのに・・・・・残念!実質値上げと同じだ。それにしてもメジャーアーチストでリファレンスを使っている人をあんまり見かけないのは、やっぱりマーク6を圧倒的に凌駕しているワケではないということか?<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★★☆


<キャノンボール ビンテージAV/LG-L>

キャノンボールは基本的に好感触だったのだけれども、このビンテージシリーズはいいですね。最近の楽器はなにかと「太い音」を目指したものがおおいけれども、Mark6はそんなに「太い音」ではないです。かといってひ弱い訳では無く、しっかり鳴ってくれてそのへんのさじ加減が絶妙にいい。これと吹きくらべるとリファレンスはやっぱりセリエ3っぽい感じがする。(悪くないんだけど・・・)ノーラッカーではなくて普通のラッカーで出てるのが高得点!ノーラッカーだとアコースティックの時の雰囲気はいいけれどもオンマイクでバリバリ鳴らす時にちょっと頼り無いので。<2009/4現在>
ejiお気に入り度★★★★☆


<インダービネン>

何度か試奏してみたのだが、ヤ○ハのメカニズムをそのまま使ってるせいか、サウンドがそれっぽい気がどうしてもするようになった。アコースティックの鳴りは素晴らしくて、真鍮の甘い良い部分が出ていてさすがインダービネンだと思わせる。キャンディーダルファーが使用してるのを映像などで見ることができるが、M6よりもファンクに向いてるようには聞こえない。値段も値段だしきっぱりと諦めのつく楽器。他のどの楽器とも違う響きなので可能性はスゴイあると思う。<2009/4現在>
ejiお気に入り度★★★★


<ヤマハ YAS82Z>・・・<参考>・・・定価325,500(税込み)

フィルウッズ監修でヤマハなりにマーク6を目指して開発されたJAZZ向けサックス。ウォームなサウンドはジャズに使っても「浮く」ことはない。抵抗感も程々あるし、ペラペラしたところがないわりに軽く鳴る、パワーもそこそこ入る。リファレンスなどより10万円くらい安く、ジャズをやりたい初心者やハイアマチュアにはうってつけのモデル。ジャズやるんだったら少なくともこのクラスの楽器を手にして欲しいと切に願います。デュコフの場合パワーは受け入れることはできるが、鳴り過ぎるか?ある意味音の細さが一番ビンテージらしい部分かもしれない。<2004/12現在>

>先日某楽器店でこの楽器のポスターにもなっているオ○タ氏の演奏を耳にした、82Zのプロモーションだったワケだが、82Zの各仕上げの音の違いを吹き比べて解説してくれた、しかし!番外で吹いたセルマーが一番良かったですよ!オ○タさん、残念!82Zはこじんまりまとまり過ぎて、軽くて、やはり筆者好みじゃなかったですね<2005/02現在>

<ヤマハ YAS82Z UL><参考>・・・定価367,500(税込み)

ノーラッカーモデル。割と軽く鳴るのでアメリカ人にはウケるだろう。表面が腐食してくれば見た目もマットになり、サウンドもダークになるハズ。サスティンが無いので技術がいるが、初心者にも使いこなせないことはないモデル。音程も良いし良い楽器。ヤマハで選ぶなら間違い無くこれを選ぶ。ジャズファンの方でこれから楽器を買おうという方にはもちろんオススメできる、キーアクション、音程共に問題なし、つくづくこの感じでソプラノを作って欲しいと思う、YSS-82ZRS作ってもらえます?話はアルトに戻って・・・ラッカーのかかってない分表面が酸化して、すぐにいい感じに何十年も使い込んだサックスのような色合いになる。コレはなかなか所有する喜びがあると思う。ノーラッカーは音が飛ばないので、小さなクラブかマイク録りメインに・・・、それと日本のメーカーはケースのデザインにもっと気を使ってほしい。82はパックケースにすればよかったのでは?<2004/12現在>

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なんて事を言ってたらYSS-82ZRSも登場し、ケースも渋めの本革張りパックケースになった。やったね!ヤマハさん。<2012/02現在>

ejiお気に入り度★★★


<ヤマハ YAS-62> ※初期モデル中古(Jガード)

Dave Kozなんかが現在使用してたり、80年代の当時でもリッチー・コールやらスパイロ・ジャイラのジェイ・ベッケンスタインとかが使用してたりして、特にアメリカでは人気の高い楽器で、筆者もあこがれたが、予算の都合でその下のモデルしか買えなかったという悲しい思い出もある楽器。なにかと「マーク6に似てる」という風にクローズアップされる事が多い楽器だが、筆者の印象ではあんまりマーク6っぽさは感じない。似ている部分は反応の早さとか、音の細さとか(マーク7やSA80が太い方向になったので)、キーアクションのコンパクトさとか動きの軽さとかそんな所に似ている部分を感じる事ができる。調整よく鳴りもいいYAS62は吹いていて本当に楽しい楽器で、ニューバランスのスニーカーみたいな軽快感があるものだが、筆者の好みでは全体に細すぎる印象がある。人に聞かせるのならもうちょっと「重い音」が欲しいというのが現在の心境。でも独特のペラペラ感は時代を象徴していて、クリーンで明るくて基本的には大好きだ。一本は欲しいかな?<2012/02現在>
ejiお気に入り度★★★


<セルマー SA80Serie3 MILLENIUM>※生産中止品(中古)

まさにミレニアムを記念して作られたセルマー社の限定モデルシルバーサテンのボディとゴールドサテンのkey仕上げがなんとも上品で、できれば飾っておきたい楽器だ。吹いてみると、そこはシリーズ3なので良く鳴る、鳴りすぎてしまう・・・・・・さすがにサテンフィニッシュ+銀ネックの分普通のラッカーよりもマイルドだがあまり吹き込むといやらしい。クラシック的に響かすのがこの楽器にはあっているようだ。<2003/11現在>
ejiお気に入り度★★★


<セルマー SA80Serie2 プラチナ><参考>・・・定価1,517,250(税込み)

テナーの時にも試奏したが今回はアルトで試してみる、色合いはシルバーなのだが、もっとブリリアントで「触っていいの?」と感じさせる迫力がある、今回色々吹いてみたが管体そのものの素材に着目するモデルが多い中、コレは本体はふつうのイエローブラスである。考え方は色々あるだろうが、真鍮の鳴りを追求してそれをメッキでより良く膨らますという発想も決して新しくは無いが、一つの王道であると思う。音色はブリリアント感のあるものだが、節度がありダークさも持ち合わせていてジャズにも明るすぎると言うことは無い。でも値段的に買えない楽器っていうのはなんか真剣に吹けなくて・・・・察して下さい(笑)ベースがセリエ2なのがやはり先ず気に入らない、これは好みの問題でゴメンなさい。音が何か太すぎるんだヨネ。デュコフを使った時のブライトさにもプラチナのブリリアント感がカブってしまってちょっとウルサイかも?マルタさんデュコフ使ってたんだっけ?ゴメンなさい!<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★


<セルマー SA80Serie3 STERLING SILVER><参考>・・・定価735,000(税込み)

セルマーがとうとう銀製のサックスを出した、いち早く渡辺貞夫さんや伊東たけしさんなどが入手して話題となったモデル。ある日ラジオ番組でサダオさんのライブを聞いて「なんか音が変わったな、いいな!」と思ってたら、Jazzoka爺さんなどからの情報でこの楽器に変えたとのこと。筆者もさっそく吹いてみた。近年はアルトもダークに・・・・という流れだが、明るくパリっと鳴り「アルトってやっぱりコレじゃん!」と思わせるものがある。しかも高音部の響きも「ツン」とすることなく、汚くオーバーブロウしても耳障りにならない。キーワードで言うならば「瑞々しい」「音が伸びる」、多分クラシックとかジャズとかじゃなく掛け値無しにいい楽器。ボディが振動する感触はかつてのセルマーのバランスアクションのようでもあり音程はそれとは比較にならないほどよい、デュコフも余裕で受け入れる、ちょっと鳴り過ぎるか?このへんはシリーズ3だなあ、アクションはさすが最新鋭で、今までセリエ3の音色が気に入らなかったのでそれほど感じて無かったが、音色が最高だと、「ああ!アクションが正確にスルスル動く・・・セリエ3のアクションってよかったんやな〜」と自分がうまくなったかのような錯角をうける。名器、間違い無い!!総銀製は重いのと、彫刻が無いのはちょっと悲しい。<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★★


<キャノンボール A1 ノーラッカー>・・・<参考>・・・定価360,000

アメリカ設計の台湾製、にしては値段はなかなかの高級品。ビッグベルというモデルで、結構有名なミュージシャンもエンドースしているようだ。<2004/02現在>・・・・・・ノーラッカーのものを吹いてみたが、音程も良く、かつバリバリと元気よく鳴ってくれる、とても気持ちがいい。音色はビンテージラインの中でも最も気に入ったうちの一つ。彫刻などデザインは独特のデザインで悪くない。値段も手ごろだし、マーク6の他にもう一台手に入れるならコレかな?ファンク的な自分のスタイルには合った楽器だと思う。ただ一台でジャズも考えるとリファレンスの方が応用力が高いかもしれない、デュコフでバリバリと吹いてはいないので、この辺の反応も気になる。ネックがシルバーとノーラッカーと2本ついてるらしい、これはどうかな?<2003/11現在>

デュコフでバリバリ吹いてみた。ちょっと押さえが効かないか?ラバーではなかなかいい感じだったのだが・・・・マウスピースのパワーをうまくボディが吸収してくれないみたいでデュコフが結構暴れてしまった。音色が耳に付くほど明るく鳴るということではないので、スタイル重視でいくならOK。ファンク、R&B、スムースジャズなどパリっと鳴らす音楽には良い。左手小指のテーブルキーが妙な角度で押さえにくい。手の小さい人には苦しい(私も)<2005/01現在>

ejiお気に入り度★★★★


<カドソンA902AS>・・・<参考>・・・定価298,200(税込み)

サックス吹きのサイトを作っておられる「あぱあぱするすけ」さんも惚れ込んでテナーをセルマーから買い替えたというカドソン。楽器屋になんとなく置いてあったが、全然吹いてみたことはなかった、結構良い楽器だったみたいですね。とりあえずいつものマーク6とのガチンコ勝負に出かけてみた。このA902ASというモデルはアンティークブロンズという仕上げで、一見なんだか古いコーンのシルバーサテンかな?というようなビンテージ感あふれる仕上げになっている。このメーカーはゴールドプレイトでも20万円台となんだかトンデモない価格設定になっているが、サウンドがよければ本当に価格破壊だ。全体のデザインはやはりセルマーのSA80を基本にしているように見える。<2005/01現在>

やっと吹くことができた。青銅製のボディはとてもクラシックな感じだ、キーデザインがセリエ2然としてるのはちょっと興醒めだが、アクションに不満はない、筆者自信アクションは慣れればなんとかなると思っているので、そんなに気にはしてない。サウンドはダークでジャズ向きなのは間違いない、やや太いサウンドが現代的で、セリエ2路線なのを感じる。鳴り始めはスゴク軽く鳴るが、相当ハイプレッシャーで吹いても十分受け入れることができる対応範囲の広い楽器。キャノンボールと比べるとピアニシモの微妙さでカドソンが優勢だが、筆者の好みとしては元気に鳴るキャノンを選ぶと思う。<2005/02現在>

ejiお気に入り度★★★


<TOP TONE T25T-Pro>・・・<参考>・・・定価480,000(シリーズ3よりも高い!)※生産中止品(中古)

特許のプレート型パッドが特徴、タンポ替えがいらないんだそうだ。サウンドの傾向はやや軽め、若干明るいが、明るすぎると言うことはないのでJAZZにも使えないことは無い。低音域が非常に軽く鳴る、タンポの代わりに固めのスポンジみたいなものがついていて、キーを閉じるパコパコいう音が全くしない、結構行儀の良い楽器で、本能の赴くままに演奏すると物足りなさを感じる<2003/11現在>
ejiお気に入り度★★☆


<Dave Guardala 402BN>※生産中止品(中古)

ギリギリ間に合ったと言う感じ、テナーを持ってるだけに一度くらいは吹いておきたかった、吹けて感激。表面積がテナーより狭い分彫刻も大人しく感じるが、やはりハデ(笑)試奏したのは「自由の女神」だった!さて肝心の音色だが、ガーデラ独特の「コリッ!」と堅い音色とそれを取り巻くような分厚い息の音を伴う太い「芯」を持つサウンド。「ぶっとい」というより繊細な太さだ。高音から低音のヌケも相変わらず良く、キーアクションもカイルほど違和感無し。今回は購入を前提で吹き比べをしてないが、やはり欲しくなってしまった。こんな楽器が消えてしまうのはやはり勿体無い。テナーに比べるとアルトだけに音の堅さが若干気になるかもしれない。かつてBSのJAZZ番組でブランフォードマルサリスが説明でパーカーの[Just Friends]のイントロを吹いた時ガーデラのアルトだった。たぶんマウスピースもガーデラだろうと思うが、堅くて締まっていいサウンドだったのを覚えている。(たぶん402より安いモデルだとは思うが・・・)まあブランフォードが吹いたらなんだってカッコいいかも知れないが。<2005/01現在>
ejiお気に入り度★★★★☆


<Keilwerth SX90 Shadow><参考>・・・定価682,500(税込み)

ん?ガーデラNYか?というほどの豪勢な彫刻にキーもシルバー、ブラックプレートで外観はガーデラソックリになった。以前の黒+金の仏壇カラーに比べると見栄えに抵抗は無くなった、ポストガーデラに要チェック!値段はひょっとするとガーデラよりも高いかも?素材はブラスではなく、ニッケルシルバーだと言う、シルバーソニック的なモデルのようだ、ニッケルという悪そうな物質が私のようなアマノジャクには非常にそそられる!(笑)持ってみると意外と軽い感じのする楽器で、全身の彫刻も細かくて非常に綺麗、コレクションするなら見栄えだけでもう欲くなってしまった。ネックのゴツイ「JK」の抜き文字も非常に押しが強くて好み。ベルの中は黒く無くてシルバーなのだがこれが管体色らしい、このへんも上品な「ワル」さでいいね!ただ黒い貝ボタンとかはやり過ぎかも?変わった形のフロントFキーとか、アクションはやはり少し独特な配置だが、慣れればなんてことはないと思う。キーのストロークがウインドシンセ並みに低くて面喰らったが、慣れれば早いフレイズが吹きやすいと思う。音色は言葉で表すならば「暗くて固い音」「重くてダーク」というかんじ、でもリファレンスなんかと比べても、ぜんぜん違うというではなくて、ジャズにもファンクにも使いまわせる。パームキーあたりの高音部の音程もバツグンだし・・・・ただメインストリームのジャズやビバップを昔のサウンドでやりたい!とまでの要求はムリだ。素直にバランスアクションを買った方がよい。デュコフで吹き込んだ感じも良い鳴り方でむしろラバーでソフトに吹くよりもこちらの方が本来の姿のような気がする。サンボーン的なフラジオもいい感じだ、「リラックス」よりも「シリアス」という言葉が似合う楽器で、楽器が「もっと吹け!息を入れろ、お前にはそんなパワーしか無いのか?」と要求してくる感じがする、かなりヤバイ楽器だ!ストイックでエネルギッシュなプレイには恐ろしいまでの説得力があります。もし・・・・・ジョンコルトレーンが現在生きていたら選ぶ楽器はコレかもしれない、と思ってしまった。自分のスタイルを考えるとベストマッチとは言えないので、買うか?と問われると考えてしまうが、テナーを買った時のようにチャレンジの状態であれば選んだかもしれない。非常に印象に残った楽器。3億当たったらスグ買います(笑)<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★★☆


<Keilwerth SX90R>

こちらは普通の真鍮ボディでカイル最高級のアルト。「R」はトーンホールが切りっぱなしでなく、昔のコーンとかフルートみたいに丸い縁が付いている。音色は結構ダークでジャズにも向くが、ちょっとパワーありすぎか?筆者でも昔みたいにアルトでファンクやっててパワーが欲しかったころならいざ知らず、今はあまり必要ではないかも。生音はふっくらして、ちょっとザラっとしていい感じではあります。カイルは低音って言うけど、パームキーから上の高音のヌケと音程が実に良い。ガリガリに吹くのも良いが、ゆったりした息でメロディを柔らかく太い音でゆったりと吹いてみたいと思わされた。デュコフで吹くとバランスは失わないが、ものすごくデカイ音が出る。「ダークでデカイ」のでスゴみがあるが、ちょっと一本調子になるか?とにかくセルマーより「デカイ音」が欲しい向け!<2005/01現在>
ejiお気に入り度★★★☆


<YANAGISAWA A-902ラッカー>

ブロンズの入門機だが結構使える。柔らかい音を求める人にはオススメ。ロックとかファンクの人は買ってはいけない。真鍮ボディを買いましょう。<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★☆


<YANAGISAWA A-992ラッカー><参考>・・・定価425,250(税込み)

出てから少し時間が経っているが、ブロンズブラスのアルトを吹いて無かったので・・・・素材の探究に熱心な唯一のメーカーと言ってもいいだろう、塑性の違う材料でサキソフォンを作るには大変な技術を要するのだと思う。さて、このクラスの楽器になってくると、ジャズでもクラシックでも通用する楽器に仕上げっているのは間違い無い、キーアクションも相変わらずカンペキだし、柔らかい、軽い感じのする音がとても優雅だ。ダークとまではいかないが明るすぎないサウンドでジャズでも浮くことはなさそうだ。正直個性の強い楽器を吹き比べたので、ちょっとアッサリした印象を受けた感は否めない、フラジオでガンガン吹いても耳障り感がないのは素材の力か?デュコフでバリバリ吹くには真鍮の方が合ってるかも?ポールデスモンド的なジャズには非常に合う。<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★


<YANAGISAWA A-9937PGP><参考>・・・定価1,218,000(税込み)

でた!シルバーソニックのボディにピンクゴールドメッキという夢の共演、かなり良いお値段です、まあ「ピンク」ってつきますけど基本的には金メッキなんでこれはしょうがないでしょう。まずそのピンクさに目が行くけれども、新品の10円玉みたいだ!と思った。見たことない色合いで好みの別れるところだが、新境地でどんな音がするんだろう?とプレイヤーなら気になるハズ。最近リガチャーでもピンクゴールドの音色の良さは身にしみて分かってるので期待が大きい。、キーにも施された彫刻はホントに見事、日本人万歳!芸術品の域に達していますね、コレは。持ってみるとさすがに重い、ちょっと吹いてみると軽く吹いても鳴ってくれるし、吹き込めば底なしに鳴ってくれる感じ、基本的に音色は柔らかく、やさしく、さわやかだ。プレイヤー次第で聞いてる人の琴線に触れるタマラナイ音色が出せると思う。音程もセルマー、カイルなどと比べてクセがなくとりやすい。キーアクションはいつものヤナギサワの良さがあってカチカチっと気持ちよく決まる、さすがです。やはりラバーでピアニシモを美しく響かせた時に最も存在価値のある音を出すと思う。(もちろんハイパワーは余裕だが)なにせ「良家の子女」でワタシのような「机に乗って吹く」ような人間には肌が合わない気がする、デュコフでビシビシ吹くと、さすがに余裕で対応するし鳴りも「イエイ!」と来るのだが、不良ぶって見せても「ワタシ本当はそんな娘じゃないの」と訴えられている気がどうもしてならない。まあ、買えない者のヒガミだな・・・・<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★★


<YANAGISAWA A880> ※生産中止品(中古)

ちまたで割合評判な「エリモナ」のアルト。昔はエリモナはプロ用ってことで高くて手が出せなかったモンです。現在は中古でたまに目にする楽器であるが、あんまりちゃんと吹いた事が無かったので、吹いてみた。マーク6に感じが似ていて良い楽器だなぁ。全体にコンパクトで軽量だし。パワーも十分入るし、メタルでバシバシ吹いても全然オッケーなんだけど、なんというか「当たりが柔らかい」感じが常にある感じがする。この反応が好きな人は利点となるのだろうけど、「鋭さ」や「キタナさ」は出しにくいかな?全部「柔らかい」感じの音になってしまうかも。筆者が求めてる感じとはちょっと違うかな?・・・・<2012/02現在>
ejiお気に入り度★★★


<YANAGISAWA A50> ※生産中止品(中古)

80年代のヤナギサワの入門モデルだが、これもなかなか吹き答えがある。「ロックンロールウィドウ」とかを作曲された、某超有名ボーカリストのバンドで吹いてる方から「いいよ!」と言われたので吹いてみた。なんでも素材の真鍮がなかなかGOODらしいのだ、(そのお方は屋外ライブなどではA50を使用されたりするとのことだ)。入門用と聞くとあんまりパワー入らなくて、ペラペラしたような音を想像しがちだが、A50はなんだかスゴイ鳴るのだ。廉価版にも手抜かり無いヤナギサワの社風はこの頃からあるんだなぁと納得。バリバリと吹きたいけど安いのが欲しいって人にはいいだろうな。筆者はサブにするならマーク6よりも吹き答えの重めのモノが欲しいのでコレはパスかな。・・・・<2012/02現在>
ejiお気に入り度★★★☆


<io>

グローバル管楽器が展開するローコスト&ハイパフォーマンスサックス、ヤマハのYAS-62あたりと勝負する価格帯だ。方々で良い評判は聞くが、まずは吹いてみないと・・・・未調査


<セルマー SA80(SERIE1)>※生産中止品(中古)

ひょんなことで、サックスを買いたいという初心者の女性と探しに行ったところ見つけた中古。SA80ももう20年もののビンテージなんだなあ・・・・YANAGISAWA902やYAS-62なんかと比べたがやはり役者が違う。さすがにマーク6よりラウドなサウンドだが、セリエ2より遥かにダークでジャズっぽくもある。なんというか反応のダイレクト感とかは最近の復刻ビンテージ達よりもマーク6に近いものがある。セリエ2はキライだが、セリエ1ならいいか、と思わせる。よく吹きこなれてたのも良かったのだろう。結構良いじゃないか、セリエ1!<2005/01現在>
ejiお気に入り度★★★☆


<セルマー MARK 6(France)>※生産中止品(中古)

一応比較用としてejiの普段使っているマーク6を出してみる。なにせもう一つ「当たり」ではないマーク6を15年以上かけてここまで育ててきたわけだから、やっぱりどんな楽器を持ってきても「負けた」という感じがあんまりしない。(たまにアメセルの良いのを吹くと「負け」た感じがしますが)、古い楽器なので調整にいつも気を使わないといけないのはデメリットかもしれないが、サウンド楽器さんのおかげでいつも快調だ。サウンド的には最後期のシックスだけあってセブン的にパワフルでパワーもあるし、ハスキーなビンテージサウンドもある。気に入らないのはクリアラッカーだが、全部剥がしてノーラッカーにする勇気もない(笑)自然に剥がれるのを待つとしよう(これが丈夫で全然禿げないんだよね!)何ごともなければずっと一生使うであろう楽器。<2005/01現在>
ejiお気に入り度★★★★★


<セルマー BARANCED ACTION>※生産中止品(中古)

マーク6と比べれば、パワーに行き止まりはあるし、音も細い。だが管体のバイブレーションや柔らかい音色はセルマーならではのよさがある。キーアクションもコーンなどのようにちょっとやりにくいワケではなく、マーク6に慣れていれば問題ない。(あ、コーンも慣れればつかえますけどね!)ボリュームが小さいのが難点だが、狭いクラブでは逆にちょうどいいくらいか?使用を限定すればかなり使える。バップエイジの楽器なので、まさに「その音」がする、ただいいタマが少なくなってきてるので高価ではあるが・・・<2004/12現在>
ejiお気に入り度★★★★


<コフ H.Couf Superba1>※生産中止品(中古)

グローバーワシントンJr.がソプラノ、テナーで使用していたので有名。(アルトはマーク6だったケド。)ロールドトーンホールとか、ブラックラッカーとか現在のカイルベルスの原形となっている。早い話がカイルベルスさんが「コフ」というメーカーから依託されて作った、という感じなのかな?デザインは西ドイツっぽい無骨さがたまらなくて、キーガードなんかスリットもない鉄板折り曲げ状態です。「軽量化?なにそれ?」って感じがたまんないですね。

吹いてみると意外な程抵抗感が無くて軽い感じ。音色はダークというか「フワっ」とした感じ。マーク6のような鋭い立ち上がりというよりヤナギサワのエリモナのような柔らかいイメージがある。ハイバッフルでギャンギャン吹いてもやはり柔らかい方が先に立つ。バンドで抜ける音ではないかなぁ。グローバーのモコっとしたソプラノのイメージがやっぱりありますね。最近筆者は「ギャンギャン派」なので、かなり違う方向ですね、コレは。ワタシには「クラシックで使う楽器」という印象が残りました。

ストラップのフックが低くていくら上げても自分のポジションにならなかったですねぇ。

・・・<2012/05現在>

ejiお気に入り度★★★


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