Dave Guardala NewYork Black Nickel

どうだコノヤロって感じ(笑)はぁ〜買っちまった〜!筆者にとって初めてのテナーがコレである。テナーを買おうと思ったのも生まれて初めてで、バンドで必要になってきたのが動機でもあるけれども、いままでは理由を付けては買うのを避けてきた。筆者的には元来「金色」「ゴールド」があまり好きではなく、アルト、ソプラノでは許せても、どうもあのでかいテナーがキンピカなのは許せなかった。(ノーラッカー状態にハゲたものとかサテンのヤツはシブい、と思ったけれども)「黒い」サックスを初めて見たのはたしか「ライブアンダーザスカイ」でのスタンリータレンタインが最初だったと思うが、(セルマー?)そのときはとなりのブレッカーのハゲハゲテナー(Mark6)の方が音色もルックスも好感が持てたし、黒い管に金色のキーというAMG的組み合わせに嫌悪感を感じたものだ。ちょっと昔にカイルベルスの黒なんかを吹いてみたこともあるけれどもいまいちピンとこなかった。自分ではアルトをメインとしているので、テナーにそれほど予算をかけるつもりもなく、「とりあえず中古で」とでも考えていたのだが・・・・

でも、買うと決めてからはさまざまは楽器を試奏した。<2001年12月>

「Ejiのテナーサックス吹き倒し!!」はこちら

最終的に候補に残ったのはやはりB&S系の楽器が多くコデラなんかも良かったが鳴りがちょっと軽かった。ガーデラでも一つランクが下のDG501BNという黒いモデルもシックだったが、NYが割合安かったのと、管のバイブレーションが良かったのでコレにした。NYに比べるとちょっと501は音が硬い感じがした(アメセルとフラセルのよう?)旧モデルのアメ色ラッカーモデルも中古で魅力的な値段だったが、音程が今一つなのと501と同じ「硬さ」を感じたため断念した。セルマーのリファレンス54も良いサウンドだったが、マーク6にこだわったネックが当然のことながら高音部のヌケを詰まらせていたため、全域でヌケるガーデラにした。セルマーのゴタゴタによる値引きのシブさもマイナスだった。同じガーデラのNYでシルバーのDG502SPもハデでカッコイイ楽器だ。音色はブラックよりも明るくヌケて、筆者はこちらの音の方が好みだったが、値段がちょっと高かったのと、どうしても黒のルックスに魅かれてこの楽器を選んでしまった。「もうイイトシなんだからダークな楽器もいいんじゃない?」なんて言い聞かせながら・・・・・

腰を据えて吹いてみると、トンでもなく抵抗感のある楽器で、アルト吹きの筆者には非常にシンドイ楽器だった。しかし、録音された音は素晴らしく、音程もカンペキであった。一音一音に重みがあると言うか、少ない音でも存在感が出せる、シンドイけれどもそれが音になって報われる。これはミュージシャンにとってありがたいことだ。マーク6などではある一定の音にオーバープレッシャーをかけて楽器を歪ますテクニックがあるが(ブレッカーなどがよくやっている)この楽器は歪ますのはちょっと大変だ。

時代も21世紀を迎え、新たなサウンドを求める探求心とニューヨーク同時多発テロでのニューヨークに対するオマージュが筆者にこの楽器を選ばせた大きな理由かもしれない。この楽器に対する評価はまだ出てないけれども、筆者的には今最も音に「芯」のある楽器だと思っている。

最近B&Sとガーデラが「まったく同じ」という文章を見かけますが、ことNYシリーズに限っては全く違う。同じガーデラでも違う。マーク6の次元で管体のヴァイブレーションが感じられるのは、NYシリーズのみです。B&Sは軽く、他のガーデラは硬いです。

<近況2004/12月>

この楽器と付合いはじめて3年が経った、当初はロック中心で使う予定だったが、トランペットの人とバンドを組んだため、思ったよりもジャズでの使用が多くなってしまった。楽器も良い具合に鳴ってきたし、ようやくテナーらしい音で吹けるようになってきたという感じがする。ライブのお客さんやや仲間のミュージシャンも「良い音だ」と言ってくれるし(音だけネ!)つくづくこの楽器を選んで間違いはなかったと思う。

<近況2008/12月>

7年吹くとさすがに良く鳴ってくれてます。最近はロック〜フュージョンで使用することが多いが、テオウォンのマウスピースを手に入れて「コレだ!」という感じで吹きまくっている。ガーデラの商標権はアッチ行ったりコッチ行ったりしてますが、マウスピースはともかく楽器本体はこの時代のクォリティに迫るものは出て無いと断定できる。あれから色々なメーカーが誕生したが、(カドソン、キャノンボール、ポールモーリア、インダービネン・・・)何を吹いてもガーデラを凌駕する物には出会わない。ますます「この楽器に出会って良かった!」という思いがつのるばかりだ。

<近況2009/8月>

ロックバンドでは初期に使っていたポンゾールのM2plusを復活させて使っている。ガーデラのmpcに比べるとスマートな音色では無いのだが、圧倒的な破壊力を感じるし、ハイバッフル特有のキレもあって、やはりいい。古い録音を聞き返してみてこのころの音が一番元気が良かったので、使用することにした。

大阪では有名な某サックス奏者の先生が作った革製ケースを入手した。筆者も実は習っていたことがある先生のものだ。内部のクッションも薄めなので、恐いかな?とも思ったが、使ってみるとコレがすごい頑丈!!革が分厚いので重量を掛けても変型しないし、当たりそうな部分はスペースがとってあって非常に安心できる造りになっている。ラニヨンブルースは見かけが上品でカッコイイのだが、実用的にはこのケースの方が上かもしれない。

<近況2011/11月>

まもなく10年になる。ちょっとポップな曲のバンドでもセクション中心に使いだした。ポップスのセクションでソリっぽいような細かい符割を吹くにはこれほどパワーはいらないので、重いガーデラがちょっとうらめしくもあるけれども、他にテナーを持って無いので、マウスピースなどで調整してガンバル。すべてのサックスで深くくわえるようにフォームを変えたので、余計にしんどく感じるのだ。オノレを鍛えるのみかな?

<近況2013/01月>

フィルバロンのネックを入手した。オリジナルのネックの方がストレスは無いのだが、ちょっと潰れるようなマーク6的な反応が良く、フラジオの詰まった感じもエネルギッシュに鳴るので、ちょっと気持ち良い。去年後半からテナーを良く使うようになってきた。今年も盛大に使って行きたい。

Home   whats new!  alto mouthpiece   soprano mouthpiece  bbs  link  mail