最近はマウスピース、リガチャーなどにも力を入れている。

Ｖ５，Ｖ１６，ＪＡＶＡ，ＪＵＭＢＯ－ＪＡＶＡなどのリードと同じ様なネーミングの物が揃っている。

テナー用のＶ１６メタルのみ￥25,600と高価だが、後のモデルは￥8,000～9,000と安い。

セルマーやヤマハなどと同じく安い価格帯のものがメインであるが、割に作りは良い。

さて、このジャンボであるが、ラバーでは珍しいかなりのハイバッフルに特徴がある。

外見はセルマーのラバーの様にシャンクがくびれてない形で、もったりと大きく、

シャープな音色に似合わず「ちょっとわかってないな」というデザインになっている。

このマウスピースの最大の特徴はデュコフのDタイプの様なハイバッフルである。

音色はメタルのように鋭いが、ちょっと細めの音になる。

どちらかと言えば、ビーチラーARBの路線か？

メタルのシャープな音が欲しいが、どうも口に合わない人にはよいだろう。

同じ位の価格帯ではレイキーがあるが、ウエットなジャズ的要素が必要のない人は

このマウスピースも面白いと思う。

細かいアーティキュレーションの場面では、今にもリードミスしそうで落ち着かない。

鋭い音のためにレールなども細くなっているが、

そのため、神経を使う部分もメタルに近い。

値段の割には作りも良く、個性的なマウスピースだ。

デュコフのプラスティックと比べてみたが、音色は大変良く似ていた。

（パワーはデュコフの方が若干入る）

フュージョンなどのソロ演奏で、あまりボリュームの大きくない人、

ヤマハや台湾製などの軽めの音色の楽器で、

あまりパワーの出るマウスピースのマッチングが悪い人などに良い。

ジャズもやるならばランバーソンかバードジャズの方がよい。

初心者にはコントロールが難しく、オススメできない。

（ゾウのマークがかわいいからといって、うかつに手を出してはいけない）

Vandoren V16

ヴァンドレン　V16　定価￥7,900

※参考価格

A6M

製品によって全く違うキャラクターを演出している所が

バンドレンが他のマウスピースメーカーと違うところで、

悪く言えば節操が無いのだが、ちゃんと試してみれば

各モデルがどの辺を研究して設計されたかが良く分かる。

V16はその最たるもので、これはメイヤーのコピーと言っても良いくらいの作りになっている。

バンドレンの中ではジャズのダークさを出すのに最も適しており、

これがアルト専用のモデル（テナーのV16はメタル、ソプラノは無い）

と言うところが確信犯的だ。

メイヤーよりはややシャープで明るく、高音部でやや細るが、

聴き比べなければ、ほとんどの人がメイヤーだと思うだろう。

作りはなかなか良く、プレイアビリティーは高い。

クラシック系のマウスピースからメイヤーに移る人は多いが、

このV16もおおいにオススメできる。

メイヤーに、よりダークさを求めるならば、NYだが

ちょっと現代味を求めるならばV16だ。

オープニングもA5~A7というメイヤー表示になっているところがオカシイ（笑）

作りの精度が良いせいかA6Mでもメイヤーの５MMくらいの抵抗で吹ける。

V16にはA6Sと言ったショートフェイシングのタイプもある。

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