PONZOL(MetalM2)

ピーターポンゾール(メタルM2) 定価¥40,500 ※参考価格

Ballad

Funk

80M2

ポンゾールのメタルにはミディアムチャンバーのM1,

ラージボアの2-5-1,移動バッフルをもつM2000(約$500),

そしてこのハイバッフルのM2の4種類がある。

まず本体が非常に細く(と言うより高さが低く)リガチャー選びが大変だ。

メタルリガチャーではビーチラーのものが合う。

さて、M2の音色はハイバッフルらしく明るくキレのある音で、

系統的にはデュコフのような音色だがデュコフDに比べるとやや鳴りはおとなしい。

その分コントローラブルであり、扱いやすさはバツグンだ。

金メッキのため、パワーも充分に入り、なかなかのボリュームが出る。

ジャズをやるにはあまりに能天気に明るい音色がどうかと思うが、

ウエストコーストのフュージョンなどにマッチすると思う。

マーク6などのオールドよりもSA80など明るい音色の楽器の方が合いそうだ。

あまりにクリアで味がない気もするが、

ホーンセクションでトランペットなどに負けないキレとパワー

難しいパワーリフからバラードソロまで様々なシーンの演奏が要求される

ポップスのバックなんかをやる時には力になると思う。

長いハイバッフルがいきなりストンと終わっている。


PONZOL(MetalM2000)

ピーターポンゾール(メタルM2000) 定価$565.00

<バッフルなし>・<バッフル前>・<バッフル後ろ>

85 M2000

ピーターポンゾールからミレニアム発売された、

メタルの移動式バッフルの真打ちとも言えるモデルである。

金属の鋳物で作られたバッフルは取り外すことができ、

オットリンクのようなラージチャンバーの音色から、

デュコフのハイバッフルのような音作りが可能だと言う。

バッフルはイモネジを六角レンチで締めつけることで、任意の場所に固定できる。

移動式バッフルタイプによく見られるパワーロスや、

不整な空気の流れは少なく、パワープレイにも破綻を示さない。

アジャスタトーンの様に演奏中に音色を切り替えられるスイッチがあるわけではない。

どちらかと言えばこのマウスピースは、ある程度自分の気に入った音色を見つけてから

固定して使用すると言うコンセプトのようだ。

ボディ自体はポンゾール一連のメタルと同様で細身だが、

重量はオットリンクのようにずしりと重く、それがパワーの源となっているようだ。

バッフルの長さは短いので、連続したハイバッフルのM2モデルなどに比べれば、

基本的にマイルドだが、その反面チャンバー容積が広い分、太い音になっている。

アタックのカタい音を持ちながらサブトーン混じりの太めの低音成分を同時に出す

ベルグラーセン的なイメージがある。

精度のよさも手伝ってコントロールもしやすい方で、最近吹いた中では若干マイルドだが、

ルソーのジャズメタルの感触に近いと思う。

デュコフほどハデでもなく、オットリンクほど太くかすれた音でもない。

劇的な音色の変化は以外と少ないが、自分好みの吹奏感にセッティングできるのがありがたい。

作りは良いが個性に乏しく、中途半端と評されることの多いポンゾールだが、

デュコフでは耳障りで思いっきり吹けないプレイヤーや、太い音が欲しいが抜ける音でないと・・・

とお嘆きの貴兄にはM2モデルと共にオススメの逸品である。

(ゴールドプレートで際限なく鳴るので、力負けしないよう!)

なお、オープニングは85の一種類しかなく、その意味でも初心者にはツラいマウスピースである。

日本に輸入されればかなり高い定価となるはずなので、導入の見込みはなさそうだ。

5〜6万円出しての効果が見込めるかは疑問である。

(たぶん試奏しただけでは、「う〜ん良いけど値段がなあ」ってな感想しか出ないような気がする)

良さはすぐには分かりにくいマウスピースなのだ。


上がM2,下がM2000。


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