Drake Ceramic Alto

Drake Ceramic アルト #6

#6

with BGM (Slow)

with BGM (Funk)

存在は前から知っていはいたが、今回marmaduke saxophone accessoriesのデックスさんの御好意で初めて試奏できた。素材がセラミックであっていわゆる「せともの」なのだ。ガラスのマウスピースはクラリネットでは割とポピュラーだし、もちろんサックス用もある。セラミックのマウスピースは永松管楽器研究所とINAXのコラボ商品を見た事があるが、あまり一般的とは言えないだろう。
さて、外観は全体的には黒で仕上げられているが、ウインドウ〜チャンバーは磁器の白い色になっており、ツートーンが特徴的である。

さて、息を吹き込んでみると、意外なほどすんなりと鳴ってくれる。どういう吹き方をしてもクセがあるわけではなく、きちんと対応してくれる、失礼ながら非常に「ちゃんとした」マウスピースなのである。音色は全体的にはマイヤーよりはやや明るく、トナレックスくらいの印象である。息を多く吹き込むと独特の金属的な響きがあり、メタル的な印象も見せる。ただ、全体にダークでウォームさもあるので、耳うるさい印象はあまり無い。

近年はラバーとメタルの「ハイブリッド」なマウスピースも増えてきたが、このマウスピースも素材は一つながら、音色の「ハイブリッド」に成功している。しかも単一素材のおかげか、急に切り替わるような乱暴さはなく、自分の感覚で微妙に音色の変化を楽しむことが出来る。

ビバップ〜多少エレクトリックが入ったサウンドにもマッチするだろう。

それにしても、メタルも落とすと変形するし、ラバーも落としたりぶつけたりするとヤバイのだが、こと「セトモノ」の落下や衝撃はなんだか「恐怖心」まで感じるのはなぜだろう?摩耗には強いが、衝撃には弱いという事を肝に銘じて、大切に保管しないといけないマウスピースだ。

<2010年8月>

お問い合わせはmarmaduke saxophone accessoriesデックス氏まで

Home


Drake NYJA Alto

Drake NYJA アルト #5

#5

with BGM (Slow)

with BGM (Funk)

Drakeと言えば「セラミック」という先入観があったのだが、なんとちゃんとラバーも作っていたのだ!
このマウスピースの原材料は「レジン」に「セラミック」を混合した独特の素材のようだ。

全体のデザインはマイヤーを元にしているようだが、シャンクの金属リングやバレル部分のサインにオリジナリティーがあるし、素材の表面をよく見るとツブのような穴やヤスリ後のような粗い仕上がりになっている。意図したものはかわからないが、「工業製品」というより「手作り品」の雰囲気があふれている。シャンクの内径が大きめであり、古いマウスピースとの共用には注意が必要だ。ネックによってはコルクを厚く巻き直す必要があるかもしれない。

ちょっと素材が肉厚なのか、もっこりと大きい印象を受けが、実際のバレルはマイヤーなどよりも細めである。

さて、ざっと吹いてみると、マイヤーよりはやや元気なサウンドで、硬いわけではなく、ダークにハスキーに元気に鳴ってくれる。
マイヤー系で元気に且つ、もう少しボリュームも欲しい人にいいだろう。ラバー系のフュージョンでも使えそうだ。

吹奏感は割とすんなり鳴ってはくれるが、チャンバーがマイヤーよりは少し広いのか、息を持って行かれないように十分なサポートが必要だ。

フラジオなどの高音もコントロールしやすく、高音部も太い音で、このあたりはさすがハンドメイドマウスピースと言えるだろう。
今回は5番を試奏したが、マイヤーだと6番かそれ以上の抵抗感と吹き答えがあるので、要注意。

以前吹いたピリンジャーのLAAもハスキーで元気に吹けるマイヤーって感じであったが、ピリンジャーの方がよりマイヤーっぽさがが強く、ドレイクはもっとハスキーで太い感じだ。

もう一つの特徴はオリジナルリガチャーで、マウスピースと同等のレジン製で、音色や吹奏感にもかなり貢献していていい出来だ。ただ、リードを止めるポイントがやや前の方なので、後ろで止めたい筆者としてはやや不安なのだが、リードは十分に振動し、申し分ないようだ。


これはマウスピースとは別に購入できるようで、金属リガチャにありがちな「押さえつけ」の感覚がなく、マウスピースと全く同じように振動して、「リガチャーを付けてないような」感覚が味わえる。革リガチャーのようにマイルドなサウンドだが、振動を殺す事は無い。ただ、Drakeがちょっと細みのマウスピースなので、リガチャーもやや小さめでアジャストできる部分がないため、マイヤーなどには使用する事は出来なかった。

筆者的には非常に好みのゾーンのマウスピースで、乾いた明るいサウンドだ。テクスチャーやデザインも含めて欲しくなる要素が多い。ただ、練習をサボってパワーが落ちているときは鳴らすのにちょっと疲れてしまうかもしれない。

<2010年8月>

お問い合わせはmarmaduke saxophone accessoriesデックス氏まで

Home


Your Impression

筆者とは違う視点の方も多いと思います。広く意見をお寄せください

< Theo Wanne GAIA> size(opening&facing・・・)

Your saxophone

sopranoalto tenor bari

Career

1年未満2〜5年5〜10年10年以上

Your Name

E-mail

URL

Your Impression