ビートの基礎:ドラムの種類と4分打ちキック

とりあえずどのくらい基礎から始めて良いかわからないですが、MPC2000
をお持ちのぐらいなんですからある程度の音楽の基礎は皆さんお持ちなんでしょうか?
とりあえず一番初めなのでドラムサウンドの種類から説明して行きます。
僕の書く文はよく同音異義語がいっぱい出てきます。たとえば
「ベースドラム」「キックドラム」「キック」「ブンブン鳴らす」「ドンドンかます」何かはだいたいみんな同じ意味です。
そのへん適当に読んで下さい。

簡単すぎか/ちょうど良いか皆さんのメール待ってます。あんまリアクションがないと
手の内ばらすのが惜しいので応用編はやめちゃうかも。
 

1.ダンス音楽とローランドのTRシリーズ
 音楽人間ならみんな808、909、303なんていった数字を目にしたことがあると思います。
それらは80年代のローランドの初期型ドラムマシン「TR-909」や「TR-808」等の
リズムマシンの事を差しています。最近MC303・505等の機械をまたローランドが出していますが、
それらは90年代の技術でイニシエの名器達の操作感を再現しようとしたものです。(音も似たようなのがでますが)
なぜ早速それらの説明からから入るかといえば、それらのリズムマシンなくして今のダンスシーンは
有りえない(断言)からです。

 それらのマシンは当時アコースティックな(普通の)ドラムのサウンドをシンセティックに
再現することをそもそもの目的(そうでない音も入ってますがね)に作られていたので
基本的な構成は普通のドラムキットと同じです。その中でも時にノリに影響(グルーヴ感とでもいうのか)
してくるのがベースドラム、スネアドラム、ハイハットの3つでしょう。実際それだけでも
基本的なハウスなんかなら用が足りたりします。とりあえず以上3つをそれぞれ説明して行きます。

ベースドラム:
キックドラムなんて呼ばれたりもしますが(普通のドラムキットではペダルを蹴って鳴らすからね)
グルーヴの一番肝になるサウンドです。音を言葉で表わすのは面度くさいのですが、「ブン」とか「ボン」
て感じの短い低い大きな音です。シンセわかる人ならピッチの下がる速いディケイのサイン波とでも
いえばわかってもらえるでしょうか。とにかく「低音」が命なのでベースとベースドラムがグルーヴ
の命だってのはロック系のバンドやってた方にはわかるでしょう。
808・909のベースドラムのサウンドは全然「本物の」音には似ていません。ですが、その
現実にはありえないようなベースのサウンドが結果的に「アノ音」として知られるようになります。

スネアドラム:
「バシ」とか「カーン」といった乾いた感じのする音です。(簡単だな)

ハイハット:
「シャカチー・カッチー」って感じの音です。(よくわからんな)ちょっと変わっていまして、
オープン・クローズの状態で音が変わります。アコースティックなドラムを知っているのなら話は
速いのですが、あの2枚のシンバルをくっつけてペダルで明けたり閉じたり出来るようにしてあるあれです。
おもしろいのは、開いた状態で叩いた後閉じてしまうことで音の長さを変えることが出来るのです。
ここにページにある909セットはその設定が済ませてあるのですぐに試せます。
オープンハット(OH)を叩いた後すぐにクローズドハット(CH)を叩いてみて下さい。「ちー」
の音が「ちっ」という音で止められるのがわかりますよね?
特に909のハットの音はアノ頃の技術でサンプリングされたもので独特のジャリジャリ感で
ミックスの中で突き出てくれる素敵な音です。高音の要だと言えるでしょう。僕個人は
ベースドラムの次に大事な音だと思ってます。
 

だらだら説明するより聞いてもらうのが一番早いでしょうね^^;
このページには僕の作ったMPC用の909セットが置いてあります。叩いて遊んでみて下さい。
それでは早速それらの音でグルーヴを組み立てて行きます。
 

テクノ、ハウスなどで一番おおいのがいわゆる「四分打ちキック」です。一小節の中で
四分音符が四個並んだのが繰り返されるフレーズです。こう書くと分かりにくいですが、
ようするに「ズン・ズン・ズン・ズン・・・・」と繰り返してなるキックの事です。
最近では「単純過ぎる」といわれ非難される傾向も強いですが、なんだかんだいって一番
のれるビートです。

MPC2000ではTRシリーズ・R8のような16個のいわゆる「ドラムグリッド」 による
入力は出来ません。代わりに、ステップ位置と音長などを指定していく方式の
入力を使うことになります。楽譜等になれていればこれはこれで使える(っていうか僕ん中では
一番便利)方法ですが、あまり感覚的にわかりやすいもんではないですね。
そんなひとは、とりあえずリアルタイムレコーディングのを使って入力してみたほうが
良いでしょう。どちらでも出来あがる結果が同じならお好きな方法でどうぞ。
ただリアルタイムレコーディングにはやっぱり限界があるのもまた確かです。

とりあえずここではそれぞれの方法でハウスっぽいビートを作ってみます。